ZWO ASI662MC で撮る惑星撮影|露光・ゲイン・ROI・ファイル形式・撮影ソフトの決め方完全ガイド【2026年最新版】
ZWO ASI662MC は 2.9µm の小ピクセル × 91% QE × 0.8e 読出ノイズ × 107.6fps(USB 3.0 / 10bit RAW8 / 1920×1080)という、惑星撮影に必要な要素を高水準で備えたカラーカメラです。Sony IMX662 STARVIS 2 の近赤外感度も惑星撮影で武器になります。本ガイドでは ZWO 公式マニュアル・Sony 公式フライヤー・FireCapture/AutoStakkert!/SharpCap 各公式ドキュメントの一次情報のみを根拠に、ASI662MC で惑星撮影する際の F値・露光時間・ゲイン・ROI・ファイル形式・ソフト選び・スタック後処理の決め方を解説します。大気分散(プリズム補正)の話はZWO ADC 使い方ガイドに譲り、本記事は ASI662MC 固有の設定に絞ります。
要点(5行で押さえる)
- ASI662MC は IMX662 / 1/2.8" / 2.9µm / 91% QE / 0.8e 読出ノイズ / 38.2ke フルウェル / 107.6fps(USB3.0 10bit RAW8)
- 推奨 F値はピクセルサイズの 3〜7 倍(典型 5 倍)= ASI662MC では F8.7〜F20.3(典型 F14.5)。F10 以下では大気の seeing でぼやけ、F25 以上では暗くなりすぎる
- 露光時間は対象の明るさで 5〜30ms 程度(木星 / 土星)、月面・太陽は数 ms。HCG mode は gain=252 で自動オンになるので、まずこの値を起点に調整
- ROI を狭めると fps が上がる:1280×720 で 157fps、640×480 で 227fps、320×240 で 409fps(USB3.0 10bit RAW8)
- 撮影ソフトは FireCapture(高機能)か SharpCap(Live Stacking 機能あり)。スタックは AutoStakkert! + RegiStax / WaveSharp の組み合わせが定番
① ASI662MC が惑星撮影に適する理由
2.9µm 小ピクセル × 91% QE × 38.2ke フルウェル
惑星撮影は望遠鏡の理論分解能を最大限に引き出すため、画素サイズが小さいほど有利です。ASI662MC のピクセルは 2.9µm。これは惑星撮影でよく使われる中判(〜3µm)にきれいに収まり、F値設計の自由度が高い領域です。一方で QE ピーク 91%・フルウェル 38.2ke と感度・階調も惑星撮影機としてはトップクラスで、惑星のコア(明部)が飽和しにくく、リム(暗部)の階調も保てます。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §3 Camera technical specifications(Pixel size 2.9µm / QE peak 91% / Full well 38.2ke)
107.6fps の高速読み出し(USB3.0 / 10bit RAW8)
惑星撮影は「Lucky Imaging」と呼ばれる手法が定番で、大気の揺らぎ(seeing)が一瞬おさまる瞬間を多数回サンプリングしてシャープなフレームだけを抜き出します。そのため fps は高いほど良いとされています。ASI662MC は USB 3.0 接続で 107.6fps(10bit RAW8 / 1920×1080)、ROI を狭めれば 1280×720 で 157.3fps、640×480 で 227.4fps、320×240 で 409fpsまで出ます。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §6.4 ADC table
STARVIS 2 の近赤外(NIR)感度
Sony 公式フライヤーは IMX662(STARVIS 2)について「achieves high picture quality in the visible-light and near infrared light regions」と明記しています。近赤外は大気の seeing 影響を受けにくい波長帯で、惑星撮影では IR-pass フィルター(685nm / 742nm / 850nm 等)と組み合わせて高解像度を狙う定番手法です。ASI662MC はこの NIR 領域でも感度が高いため、IR撮影でも十分な S/N が得られます。
出典: Sony IMX662-AAQR/AAQR1 Flyer Ver.1.0("high picture quality in the visible-light and near infrared light regions")
HCG モード自動切替(gain=252)
ASI662MC は gain=252 で HCG(High Conversion Gain)モードが自動オンになり、その時の読出ノイズは 0.8e、ダイナミックレンジは約 11bit を維持します。惑星撮影は短秒・高ゲインで攻める場面が多いため、HCG 閾値を意識した設計ができることは大きな利点です。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §4 QE graph & Read noise("When you set gain at 252, the HCG mode will be automatically turned on. Readout noise in this case can be as low as 0.8e while the dynamic range can still be close to 11bit.")
② 望遠鏡側の準備|F 値とピクセルサイズの整合性
ピクセルスケール計算式
カメラのピクセルが空のどれくらいの角度をカバーするか(=ピクセルスケール)は次の式で計算できます:
ピクセルスケール [arcsec/px] = 206 × ピクセルサイズ [µm] / 焦点距離 [mm]
これは Diffraction Limited(CCDOPS / MaxIm DL の開発元)の公式記事でも標準式として記載されています。ASI662MC のピクセル 2.9µm を当てはめると、焦点距離別のピクセルスケールは下表の通り:
| 焦点距離 | F 値(口径 130mm 想定) | ピクセルスケール | 惑星撮影適性 |
|---|---|---|---|
| 1000mm | F7.7 | 0.60 arcsec/px | アンダーサンプリング(解像度を活かしきれない) |
| 1500mm | F11.5 | 0.40 arcsec/px | 下限(seeing がよければ使える) |
| 2000mm | F15.4 | 0.30 arcsec/px | ◎ 推奨域中央(典型 F14.5 付近) |
| 2500mm | F19.2 | 0.24 arcsec/px | ○ 高解像度狙い(露光時間延長必須) |
| 3000mm | F23.1 | 0.20 arcsec/px | 上限(暗くなりすぎる) |
推奨 F値の経験則:ピクセルサイズの 3〜7 倍
惑星撮影での推奨 F値は「ピクセルサイズ × 3〜7 倍(典型 5 倍)」とされています。これは Nyquist サンプリング基準に大気の揺らぎ込みのマージンを加えた経験則です。ASI662MC のピクセル 2.9µm に当てはめると、F8.7〜F20.3、典型 F14.5 が推奨域となり、上の表とよく一致します。
出典: Diffraction Limited - Matching Your Camera to Your Optics + astropix.com - Sampling and Pixel Size(経験則として "multiply your pixel size by 3x to 7x to get the focal ratio" が記載)
Barlow / TeleVue Powermate での合成F値調整
多くの市販望遠鏡は F5〜F10 で、惑星撮影の推奨 F値(F14.5 前後)に合わせるには Barlow レンズ(×2 / ×3 / ×5)や TeleVue Powermate を使って合成焦点距離を伸ばします。例えば F8 の鏡に ×2 Barlow を入れれば F16、×3 なら F24 になります。Barlow を使うと光路長が伸びるためバックフォーカスの再調整も必要です(ASI662MC は バックフォーカス 12.5mm)。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §3(Back focus length 12.5mm)
③ 露光時間の決め方
基本原則:ヒストグラム 70% を狙う
惑星撮影での露光時間調整は、ヒストグラムを見ながらピーク輝度が 70% 程度になるように合わせるのが定番です。100% 近くまで振ると恒星コアやリム明部が飽和して情報が失われます。FireCapture / SharpCap いずれもヒストグラム表示を備えています。
出典: FireCapture 公式(Histogram + live preview の組み合わせで露光・ゲインを調整するのが標準ワークフロー)
対象別の露光時間目安
下表は ASI662MC でF14.5(推奨域中央)・gain=252(HCG mode 閾値)運用を想定した出発点です。実際は seeing・透明度・口径で大きく変わるため、ヒストグラム 70% を目印に微調整してください。
| 対象 | 露光時間目安 | フィルター | 備考 |
|---|---|---|---|
| 月(クレーター) | 1〜5ms | IR/UV カット | 明るいので低ゲインも可(gain=100〜252) |
| 太陽(白色光・専用減光フィルター必須) | 1〜3ms | 対物太陽フィルター + IR/UV | 減光フィルターは必ず対物側に装着 |
| 木星 | 10〜20ms | IR/UV カット or RGB | 自転が速い(〜3分で動きが見える)ため 1動画 90〜120秒 |
| 土星 | 30〜60ms | IR/UV カット | 暗いので長め。自転は木星より緩いので 1動画 3〜5分可 |
| 火星 | 5〜15ms | IR/UV カット or 685nm IR-pass | 表面コントラスト弱いので IR で seeing 抜けを狙うのも有効 |
| 金星 | 1〜5ms | UV-pass / IR-pass | UV で雲模様、IR で位相をくっきり |
露光範囲は 32µs〜2000s と広い
マニュアル上の露光範囲は 32µs〜2000s。月面・太陽の高速短秒側から、星雲導入時の長秒テストまで 1 台でカバーできます。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §3(Exposure range: 32µs-2000s)
④ ゲイン設定の決め方
HCG mode 閾値(gain=252)を起点にする
ASI662MC は gain=252 を境に HCG モードに切り替わります。この閾値以上にすると読出ノイズが 0.8e まで下がり、ダイナミックレンジ約 11bit を維持できます。惑星撮影では「短秒露光×多数枚」が原則なので、まず gain=252 から始めて、対象が暗い場合は 300〜400 まで上げていくのが基本です。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §4(HCG mode 自動切替閾値 gain=252、読出ノイズ 0.8e、DR≈11bit)
低ゲイン(〜200)を選ぶケース
月面のクレーター・太陽の白色光像など対象が十分明るい場合は、低ゲイン(gain=100〜200)に下げてフルウェル容量 38.2ke を最大限使うことで、階調豊かな画が得られます。HCG モードに入る前なので読出ノイズはやや増えますが、信号レベルが高いため SNR は改善します。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §3 / §4(フルウェル 38.2ke)
Offset の扱い
惑星撮影では Offset は 0 か少し低い値に設定するのが基本です。Offset を高くすると暗部に底上げが入り、後の処理でカラーバランスが狂う原因になります(DSO 撮影と違って、惑星撮影では信号レベルが十分高いため Offset を盛る必要はない)。
出典: FireCapture 公式("For planetary imaging it is generally recommended to keep the value at least at 0 or a low value.")
⑤ ROI 設定とフレームレート
ROI を狭めると fps が劇的に上がる
ASI662MC のフル解像度 1920×1080 で 107.6fps(USB 3.0 / 10bit RAW8)ですが、惑星本体は画面のごく一部しか占めないため、ROI(Region of Interest)を狭めて読み出し領域を減らすと fps を大きく稼げます。
| 解像度(ROI) | 12bit RAW16 fps | 12bit RAW8 fps | 10bit RAW8 fps |
|---|---|---|---|
| 1920×1080(フル) | 76.3 | 76.3 | 107.6 |
| 1280×720 | 111.6 | 111.6 | 157.3 |
| 640×480 | 161.0 | 161.2 | 227.4 |
| 320×240 | 290.2 | 290.2 | 409 |
対象別 ROI の目安
- 木星・土星・火星・金星:640×480 か 800×600。105fps 以上稼げてフレーム選別マージンが大きい
- 月面の部分像:1280×720 か 1920×1080(クレーターを画面に収める広さが必要)
- 木星の衛星トランジット撮影:1280×720(衛星の動きで画面端に出ないようマージンを取る)
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §6.4(fps 表)+ Lucky Imaging の運用慣行(多数フレームから選別する技法)
⑥ ファイル形式とビット深度の選び方
RAW16 vs RAW8
ASI662MC は 12bit ADC ですが、出力は RAW16(12bit を 16bit コンテナに格納)と RAW8 を選べます。
- RAW16(12bit):階調が豊かでスタック後の階調処理に強い。ファイルサイズは RAW8 の 2 倍、fps は変わらない(RAW16 と RAW8 で 1920×1080 はどちらも 76.3fps)
- RAW8(8bit):ファイルサイズ半分。スタック前のディスク I/O が遅い PC で有利。10bit ADC モード(高速モード)と組み合わせると fps が上がる
惑星撮影では RAW8 + 10bit ADC(高速モード)が定番。短秒露光で 1秒に多数フレームを取れることが画質改善(Lucky Imaging)の鍵だからです。月面・高解像度静止画狙いなら RAW16 + 12bit ADC を選ぶケースもあります。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §6.4("You can image at a faster fps rate if you use 10bit ADC (high speed mode).")
SER 形式 vs AVI 形式
惑星撮影で記録するのは「動画」ですが、コーデック圧縮を掛けると階調が壊れて Lucky Imaging のスタッキング品質が低下します。そのため非圧縮の SER 形式が業界標準です。AVI でも非圧縮なら使えますが、4GB 制限・時刻情報・ビット深度メタの観点で SER の方が惑星撮影に最適化されています。
出典: AutoStakkert! Features and Guides("AutoStakkert!4 supports TIFF, FIT, BMP, AVI (uncompressed) and SER files")
⑦ 撮影ソフトの選び分け(FireCapture / SharpCap)
FireCapture
FireCapture(Torsten Edelmann 氏開発)は惑星撮影に特化した撮影制御ソフトで、ZWO ASI シリーズもネイティブ対応します。露光・ゲイン・ROI・SER 録画・ヒストグラム・温度ロギング等、惑星撮影に必要な機能が一通り揃っています。フリーで配布されています。
出典: FireCapture 公式サイト("FireCapture is the No.1 software for planetary imaging." / Torsten Edelmann 氏開発)
SharpCap
SharpCap(英国の Robin Glover 氏開発)は EAA から惑星撮影まで対応する汎用ソフトで、有償の SharpCap Pro では Planetary Live Stacking(撮影中に簡易スタック&Wavelet シャープニングをリアルタイム適用)機能を持ちます。ただし公式記載通り、Live Stacking のスタック品質は AutoStakkert! 等の専用スタックソフトには劣ります(単一アライメントポイント・フレーム品質フィルタ簡易のため)。
出典: SharpCap 公式 - Live Stacking("Only a single alignment point is used to stabilize the video, rather than multiple alignment points; Filtering on frame quality is not as effective when working on a frame-by-frame basis")
選び分けの目安
- 本格的な惑星撮影でできる限り高品質を狙う:FireCapture で SER 録画 → AutoStakkert! でスタック → RegiStax / WaveSharp でシャープニング
- 観望会等でリアルタイムに惑星画像を見せたい:SharpCap Pro の Planetary Live Stacking で即時表示
- 月・太陽の広角撮影:FireCapture / SharpCap どちらも可(SER 録画 + AutoStakkert! のフロー推奨)
出典: FireCapture 公式(惑星撮影特化機能の網羅性)+ SharpCap 公式 - Live Stacking("Only a single alignment point is used... Filtering on frame quality is not as effective" の制限事項)+ AutoStakkert! Features and Guides(MAP 配置による高品質スタック)
⑧ スタック後処理(AutoStakkert! → シャープニング)
AutoStakkert! の役割
AutoStakkert!(Emil Kraaikamp 氏開発)は、SER / AVI 録画の中から鋭いフレームを選別し、複数のアライメントポイント(MAP: Multiple Alignment Points)で位置合わせ・スタックする惑星撮影スタッキングのデファクトスタンダードです。フリー配布です。
出典: AutoStakkert! 公式サイト("AutoStakkert! is all about alignment and stacking of image sequences, minimizing the influence of atmospheric distortions (seeing)")+ Features and Guides(MAP の効用記載)
標準ワークフロー
- FireCapture / SharpCap で SER 録画(数千フレーム)
- AutoStakkert! で SER を読み込み → Analyse でフレーム品質グラフを生成
- Alignment Points を惑星表面に複数配置(木星なら 50〜100 点、土星なら 20〜50 点が目安)
- Stack: シャープなフレーム上位 25〜50% を選んでスタック
- RegiStax 6 または WaveSharp で Wavelet シャープニング
- 必要に応じて Photoshop / GIMP で最終トーンカーブ調整
出典: AutoStakkert! Features and Guides(MAP 配置と Lucky Imaging のフレーム選別フロー記載)
WinJUPOS でのデローテーション(応用)
木星は自転が速いため、長時間(5分以上)の動画は表面が回転してしまい、AutoStakkert! の MAP がうまく追従できません。これを解消するために WinJUPOS(フリー)でデローテーション処理する手法が定番です。本記事のスコープ外ですが、ASI662MC + 中口径鏡で木星を本格的に追い込む場合に検討してください。
出典: WinJUPOS 公式(jupos.org)(Grischa Hahn 氏開発のフリーソフト、惑星デローテーション標準ツール)
⑨ 機材一式・商品ページ・公式 LINE のご案内
ASI662MC で惑星撮影を始める基本構成は、本機 + 中口径反射 or 屈折鏡(焦点距離 1500〜2500mm 想定 / Barlow ×2〜×3)+ ZWO ADC(大気分散補正プリズム)+ IR/UV カットフィルター + 適合バックフォーカスのアダプタです。価格や在庫状況は変動しますので、最新情報は LINE でお気軽にお問い合わせください。
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最終更新: 2026-04-29/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は ZWO 公式マニュアル・Sony 公式センサーフライヤー・FireCapture/AutoStakkert!/SharpCap 各公式ドキュメント・Diffraction Limited 公式の一次情報に基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。
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FAQ
Q1. ASI662MC と中口径反射鏡(口径 200mm / F8)で木星はどう撮れますか?
口径 200mm / F8 = 焦点距離 1600mm。これに ×2 Barlow を入れると合成 F16 / 焦点距離 3200mm となり、ピクセルスケールは 0.19 arcsec/px。推奨域 F14.5 をやや超えるので暗くはなりますが、seeing が良好な夜なら木星本体(視直径 〜45 arcsec)を約 240 ピクセル横幅で捉えられ、十分高解像度です。露光は 10〜20ms / gain=252 から始めてください。
出典: ZWO ASI662 Manual §3 + Diffraction Limited - Matching Your Camera to Your Optics(ピクセルスケール式)
Q2. ROI を狭くするとセンサー全体の画素は使われなくなりますか?
はい。ROI(Region of Interest)はセンサー上の読み出す領域を限定する設定で、その外側の画素は露光時間中に光を受けても読み出されません。fps 向上の代償としてセンサー全域は使えなくなります。月面全体を撮りたい時は ROI を広げてください。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §6.4("You can also set an ROI if you want even faster fps rate.")
Q3. AutoStakkert! と RegiStax はどう違いますか?
役割が分かれています。AutoStakkert! は位置合わせとスタックに特化、RegiStax 6 はWavelet シャープニングに特化しています。標準ワークフローは「AutoStakkert! でスタック → RegiStax 6 でシャープニング」です。最近は RegiStax の代替として WaveSharp(フリー)も選ばれます。
出典: AutoStakkert! Features and Guides("you need to bring out detail by sharpening your recordings using other image processing software... or you can use other freeware image stacking programs like Registax wavelets.")
Q4. ZWO ADC(大気分散補正プリズム)は必要ですか?
低高度(地平 30°以下)の対象(南の空の木星・土星)では大気分散で色ずれが顕著になるため、ADC があると劇的に改善します。日本では惑星が南中時でも 30°前後にしか上がらない時期が多いため、本格的な惑星撮影には ADC を強く推奨します。詳しい原理と使い方は「ZWO ADC 使い方完全ガイド」を参照してください。
出典: 弊社過去ナレッジ記事「ZWO ADC 使い方完全ガイド」(一次情報: ZWO ADC Manual + 国内代理店資料)
Q5. 撮影 PC のスペックはどれくらい必要ですか?
USB 3.0 で 100fps 以上の SER 録画を行うため、SSD 必須・USB 3.0 ポート直結が前提です。ノート PC でも USB 3.0 + SSD 搭載なら問題ありません。USB ハブを介すると帯域不足で fps が低下する場合があるので直結を推奨します。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §6.4(USB3.0 で 100fps 超)+ FireCapture 公式
Q6. 弊社の保証はどうなっていますか?
ZWO 製品は ZWO 本体の 2 年間保証に加え、弊社(株式会社天文堂)独自の初期不良 60 日間対応・3 年保証をお付けしています。詳細は商品ページの保証欄をご確認ください。
出典: ZWO ASI662 Manual EN V1.1 §9 Warranty(ZWO 2 年保証)+ 弊社販売ページ https://telescopeshop.net/products/zwo-asi-662mc(弊社独自保証)
参考にした一次情報
- ZWO ASI662 Manual EN V1.1 (Sep 2022) — 仕様・QE・読出ノイズ・HCG モード・ADC・露光範囲
- Sony IMX662-AAQR/AAQR1 Flyer Ver.1.0 — STARVIS 2 仕様・NIR 性能
- FireCapture 公式 — 惑星撮影特化ソフト・露光/ゲイン調整指針
- AutoStakkert! 公式 + Features and Guides — Lucky Imaging スタック・MAP 配置
- SharpCap 公式 - Live Stacking — Planetary Live Stacking 機能・制限事項
- Diffraction Limited - Matching Your Camera to Your Optics — ピクセルスケール計算式・推奨F値経験則
- 弊社販売ページ ZWO ASI662MC — 国内販売情報・弊社独自保証
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最終更新: 2026-04-29/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は ZWO 公式マニュアル・Sony 公式センサーフライヤー・FireCapture/AutoStakkert!/SharpCap 各公式ドキュメント・Diffraction Limited 公式の一次情報に基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。