f/3.3 の明るい鏡筒に ASI2600MC Pro を付ける|EOS 一体型フィルタードロワーの可否・44mm の合わせ方・フィルターの選び分け

f/3.3 の明るい鏡筒に ASI2600MC Pro を付ける|EOS 一体型フィルタードロワーの可否・44mm の合わせ方・フィルターの選び分け

結論から書きます。EOS マウントと一体になったフィルタードロワー(ZWO FD-EOS)は、タカハシ ε シリーズのような「一眼レフを EOS 用カメラマウントで付けて撮る」鏡筒でそのまま使えます。理由は単純で、FD-EOS の厚み 26.5mm と ASI2600MC Pro のバックフォーカス 17.5mm を足すと 44.0mm になり、これがキヤノン EF マウントのフランジバック 44mm と一致するからです。つまり一眼レフのボディと同じ位置にセンサーが載ります。一方、フィルターの選択は f/3.3 という明るさが効いてきます。ZWO Duo-Band には「入射角 8°未満」という公式条件があり、f/3.3 の光錐半角は約 8.6°で、この条件をわずかに超えます。この記事では接続の数字の合わせ方と、デュアルバンド系と可視+近赤外の広帯域系(IDAS DTD など)の性格の違いを、メーカー公表値だけで整理します。

① 結論|EOS 一体型フィルタードロワーは、明るい鏡筒でも「位置」の問題は起きない

フィルタードロワーを鏡筒に付けるとき、いちばん怖いのは「厚みが増えてピントが出ない」ことです。ところが EOS 一体型のドロワーは、その心配が構造的に起きないように作られています。

確認 1|FD-EOS + 17.5mm カメラ = 一眼レフのボディと同じ厚み

状況:冷却 CMOS を初めて鏡筒に付けるとき、何 mm の延長筒を挟むべきか分からない。
理由:ZWO の FD-EOS は「レンズ側がキヤノン EOS マウント、カメラ側が T2(M42×0.75)ねじ、厚み 26.5mm」という設計で、17.5mm バックフォーカスの ASI 冷却カメラに合わせて作られています。26.5+17.5=44.0mm で、キヤノン EF マウントのフランジバック 44mm と一致します。
対処:EOS 一眼レフで合焦している接続から、カメラだけを「FD-EOS + ASI2600MC Pro」に差し替えます。延長筒の計算は不要です。

出典: ZWO 公式 New Filter Drawer for Nikon/Canon Lens(26.5mm thickness/17.5mm back focus 対応/M42*0.75)、ZWO ASI2600MC Pro Manual §3.2(Back focus distance 17.5mm)、キヤノン 写真用語集「フランジバック」(EF マウント 44mm)。44.0mm は 3 者の公表値の加算です。

確認 2|ニコン用は 29mm。厚みが違うのは「間違い」ではない

状況:FD-EOS と FD-Nikon で厚みが違うので、どちらかが不正確に見える。
理由:ニコン F マウントのフランジバックは EF より長いため、ZWO は FD-Nikon を 29mm 厚で用意しています。29+17.5=46.5mm となり、こちらもニコン F の位置に一致します。
対処:鏡筒側に付いているカメラマウントの種類(EOS 用かニコン用か)に合わせてドロワーを選びます。鏡筒側がニコン用のままでは EOS 用ドロワーは付きません。

出典: ZWO 公式 New Filter Drawer for Nikon/Canon Lens(New filter Drawer for Nikon lens: thickness 29mm)

② 数字の合わせ方|足し算は 3 行で終わる

焦点面 カメラ 17.5mm ASI2600MC Pro FD-EOS 26.5mm 2 インチフィルターはここに入る EOS マウント面 (鏡筒側カメラマウント) 合計 44.0mm = EF フランジバック 44mm
図 1: 光路長スタック。数値は ZWO ASI2600MC Pro Manual §3.2ZWO 公式 FD-EOSキヤノン公式の公表値。作図は公表値の加算のみで、内部構造は描いていません。
部品 公表値 出典
ASI2600MC Pro バックフォーカス 17.5mm(接続ねじ M42×0.75) ZWO 公式マニュアル §3.2
FD-EOS(EOS 一体型ドロワー) 厚み 26.5mm・外径 70mm ZWO 公式
FD-Nikon 厚み 29mm・外径 70mm ZWO 公式
FD-M42-Ⅱ(分離型ドロワー) 厚み 21mm・カメラ側 M42×0.75 オス ZWO 公式
FD-M54-Ⅱ(分離型ドロワー) 厚み 20mm・カメラ側 M54×0.75 オス ZWO 公式
キヤノン EF フランジバック 44mm(マウント内径 54mm) キヤノン公式 用語集

出典: ZWO 公式 FD-EOS / FD-NikonZWO 公式 New 2" Filter Drawer(M42 版 21mm/M54 版 20mm)、キヤノン 写真用語集

③ タカハシ機での接続|関門は「EOS 用のカメラマウント」だけ

確認 3|ε シリーズの写真撮影は「補正レンズ → カメラマウント → カメラ」

状況:鏡筒側のバックフォーカス値が分からないので、冷却カメラを買ってよいか判断できない。
理由:ε-130/160(生産終了機種)の公式システムチャートでは、35mm 判写真撮影は「補正レンズ [KP61580] → ワイドマウント [KA00230〜KA00236] → 35mm 一眼レフカメラ」という構成です。カメラのフランジ面に焦点面が来るように設計されています。現行の ε-160ED も、メタルバック 56.2mm・M54 P=0.75 にカメラマウント DX-WR を介して一眼レフを付ける構成です。
対処:いま一眼レフで合焦しているなら、その一眼レフのセンサー位置がそのまま設計値です。同じ位置に来る FD-EOS + 17.5mm カメラに置き換えれば成立します。

出典: 高橋製作所 ε-130/160 写真/眼視システムチャート(33. ワイドマウント [KA00230]〜[KA00236]、34. 35mm 一眼レフカメラ)、ε-160ED 取扱説明書(メタルバック 56.2mm/M54 P=0.75/カメラマウント DX-WR)

確認 4|鏡筒側のマウントが EOS 用かどうかを最初に見る

症状:ドロワーが鏡筒側に噛み合わない。
原因:FD-EOS はレンズ側がキヤノン EOS(EF/EF-S)マウントです。鏡筒側にニコン用カメラマウントが付いていると結合できません。
対処:EOS 用のカメラマウントに交換します。タカハシの現行品「カメラマウント DX-WR」は、従来のワイドマウントを改良した後継として EOS 用・ニコン用が用意されています。

出典: Teleskop-Express ZWO FD-EOS 製品仕様(Connection lens side: Canon EOS mount for EF and EF-S)、ε-160ED 取扱説明書(カメラマウント DX-WR は EF マウント用と F マウント用がある)

確認 5|バックフォーカスは「守るもの」であって「調整するもの」ではない

状況:ピントが出れば厚みは多少ずれてもよいと考えてしまう。
理由:タカハシは取扱説明書で「本機は補正レンズから焦点面までの距離(バックフォーカス)が決められています。これを守らないと設計通りの性能を発揮できません」と明記しています。ピントは合っても、周辺星像は設計値から外れます。
対処:システムチャートどおりに接続するか、補正レンズ端からの寸法を守ります。一体型ドロワーが有利なのはこの点で、44.0mm という値が最初から確定しています。

出典: 高橋製作所 ε-160ED 取扱説明書「バックフォーカスについて」

④ 一体型と分離型、どちらを選ぶか

観点 一体型(FD-EOS) 分離型(アダプター+FD-M42-Ⅱ / FD-M54-Ⅱ)
光路長の合わせ方 26.5+17.5=44.0mm が確定済み 合計が 44.0mm になるよう自分で組む
接続部の数 少ない(たわみ・傾きの要因が減る) 多い(アダプターの分だけ増える)
他機材への流用 EOS マウント接続の機材に限られる M54/M42 ねじの鏡筒にそのまま移せる
向いている人 EOS 用カメラマウントで一眼を付けていた人 複数鏡筒を持ち回る人・M54 直結が主の人

出典: ZWO 公式 FD-EOSZWO 公式 New 2" Filter Drawer(各ドロワーのねじ規格と厚み)。運用上の向き不向きは、公表されたねじ規格と厚みから導いた一般的な整理です。

⑤ フィルターが物理的に入るかどうか

確認 6|他社製 2 インチフィルターには寸法条件がある

症状:2 インチと書いてあるのにドロワーのホルダーに収まらない、ドロワーが最後まで入らない。
原因:FD-EOS は 2 インチ(M48)枠付きフィルターをホルダーにねじ込む方式で、他社製の場合はガラス厚 2.7mm 未満、枠の高さ(M48 ねじ部を除く)7.5mm 以下という条件があります。
対処:購入前にフィルターの基板厚と枠の高さを確認します。枠の背が高いタイプは物理的に入りません。

出典: Teleskop-Express ZWO FD-EOS 製品仕様(The maximum height of the cell without the M48 thread must not exceed 7.5 mm)、ZWO 公式 FD-EOS(2" フィルター対応・M48×0.75 メスねじ)

確認 7|カメラマウント側に 48mm フィルターを付ける場合は枠の大きさに注意

症状:フィルターを付けたらカメラマウントが締まらない。
原因:タカハシの取扱説明書には「カメラマウント DX-WR に 48mm のフィルターを取り付けることができます。取り付け枠が大きいフィルターは、カメラマウント DX-WR が取り付かなくなるので使えません」と記載されています。
対処:ドロワーを使う場合はフィルターをドロワー側に入れるため、この制約は回避できます。マウント側に常設したい場合だけ枠の外形を確認します。

出典: 高橋製作所 ε-160ED 取扱説明書「フィルターの使用」

確認 8|フィルターを入れるとゴーストが出ることがある

症状:明るい恒星の近くに、対称位置の光斑が出る。
原因:タカハシの取扱説明書も「フィルターを使うとゴーストが発生する場合があります」と明示しています。フィルター面とセンサー保護窓の間での反射が原因になります。
対処:導入直後に明るい恒星を含む領域でテスト撮影し、ゴーストの出方を把握します。構図で明るい星を端に置く、フィルターを差し替えるなどの対策を取ります。

出典: 高橋製作所 ε-160ED 取扱説明書「フィルターの使用」

⑥ 12V 電源の要件

確認 9|12V@3A〜5A・DC5.5×2.1mm・センタープラス

状況:どの電源ケーブルを買えばよいか分からない。
理由:ZWO 公式マニュアルは「12V@3A〜5A の DC アダプター(D5.5×2.1mm、センタープラス)またはリチウムバッテリー(11〜14V)を推奨」と明記しています。電圧がこの範囲を外れると保護機構が働きます。冷却 ON 時の消費電流は 12V で最大 3A です。
対処:自宅なら 12V 5A クラスの AC アダプター、遠征ならポータブル電源の 12V 出力+センタープラスの 5.5×2.1mm ケーブルを用意します。

出典: ZWO ASI2600MC Pro Manual §2 Notice for Use・§3.1・§3.2

確認 10|細い・長いケーブルは冷却性能を削る

症状:設定温度まで下がらない、途中で冷却が止まる。
原因:冷却 ON 時は最大 3A を流します。細い延長ケーブルや長いシガーケーブルを経由すると電圧降下が発生し、カメラ端で 11V を割ると保護機構の範囲を外れます。
対処:配線はできるだけ太く短くします。ケーブル長は、カメラの公表消費電流(12V・最大 3A)を前提に選びます。

出典: ZWO ASI2600MC Pro Manual §2・§3.2(11〜14V の範囲・冷却時 12V 最大 3A)。ケーブル径と電圧降下の関係は電気配線一般の知見で、ZWO 公式マニュアルには明記されていません(本記事は運用上の注意として記載)。

⑦ f/3.3 という明るさが、フィルター選択を変える

フィルター面 焦点(センサー面) 半角 ≒ 8.6° arctan(1 ÷ (2×3.3)) ZWO Duo-Band の公式条件は「入射角 8°未満」
図 2: f/3.3 の光錐半角。角度は口径比 1:3.3(高橋製作所 ε-160 公式スペック)からの幾何計算、入射角条件は ZWO 公式 Duo-Band Filters の記載によります。

確認 11|ZWO Duo-Band には「入射角 8°未満」という公式条件がある

状況:明るい鏡筒でデュアルバンドを使うと、思ったほど Hα が出ない・画面周辺で写り方が変わる。
原因:ZWO は Duo-Band について「透過光はフィルターに垂直であるべき、または入射角は 8°未満であるべき。したがって広角・超広角レンズには適さない」と公式に記載しています。f/3.3 の光錐半角は arctan(1÷(2×3.3))≒8.6°で、この条件をわずかに超えます。画面周辺では主光線の傾きがさらに加わります。
対処:f/3.3 級の鏡筒で狭帯域を使うなら、明るい光学系への対応を明記している製品を選ぶか、実写でテストしてから本番運用に入ります。f/5〜f/7 の鏡筒であれば Duo-Band は条件内に収まります(f/5 で半角約 5.7°)。

出典: ZWO 公式 Duo-Band Filters(Kindly Reminder: the incident angle should be less than 8°/帯域 Hα 15nm・OIII 35nm・ガラス厚 1.85mm)、角度は口径比からの幾何計算

⑧ デュアルバンドと「可視+近赤外」広帯域は、狙う天体が違う

確認 12|デュアルバンドは輝線星雲に効き、連続光天体では光量を捨てる

状況:デュアルバンドを付けたまま銀河や球状星団を撮ると、露出時間の割に写らない。
原因:ZWO Duo-Band は Hα(656.3nm)と OIII(500.7nm)の 2 バンドだけを通すフィルターで、輝線星雲のコントラストを上げる代わりに、連続スペクトルの天体(銀河・星団・反射星雲)の光量は大きく削られます。
対処:撮る対象で差し替えます。ドロワー方式にしておくと、この差し替えが数秒で済みます。

出典: ZWO 公式 Duo-Band Filters(Hα 656.3nm / OIII 500.7nm の dual band pass、OSC カラーカメラ向け)

確認 13|IDAS DTD は可視域と近赤外域を使い、対象を選ばない設計

状況:星雲も銀河も彗星も撮りたいが、フィルターを何枚も買いたくない。
原因:IDAS DTD は「可視域と近赤外域を使用し、彗星、銀河、天の川、輝線星雲、反射星雲など、複数種別の被写体を効率的にハイコントラストに捉える、新世代の光害カットフィルター」と公式に説明されています。NBZ と同様に Hα 領域と OIII 領域を透過しつつ、彗星イオン尾の帯域を持ち、光害の影響がほとんどない近赤外域で連続光のコントラストを高めます。
対処:1 枚で幅広く回したい運用なら候補になります。IDAS は「ほとんどの光害光は可視域の波長 600nm 以下で顕著。630nm から 700nm 以上の近赤外域には光害光は殆どありません」と記しています。

出典: IDAS 公式 DTD (Dusk to Dawn)

確認 14|色の出方も違う

状況:デュアルバンドで撮ると色調が単調になる。
原因:IDAS は「ネビュラブースターシリーズ(NBZ-II、GNB)や他社のデュアルバンドフィルターは B チャンネルの色表現が乏しい画像になります。これに対し DTD では B チャンネルに十分な光量が得られる為、色表現が豊かになります」と公式に述べています。
対処:星の色や銀河の色を大事にしたい構図では、広帯域側が有利です。

出典: IDAS 公式 DTD(色彩を高める効果)

確認 15|近赤外を通すフィルターはハロが強くなる

症状:明るい星のまわりに滲みが出る。
原因:IDAS 提供の解説では「GNB や DTD 等の赤外も利用するフィルターでは近紫外、近赤外のハロが強くなります」とされ、理由はカメラ側光学系(光学ウインドウとセンサーカバーガラス)の反射防止特性が可視域に最適化されているためと説明されています。参考値として、NBZ のハロを 1 としたときの DTD のハロ強度は、IMX294 カメラで 7.9 倍、IMX585 カメラで 23.7 倍と公表されています。
対処:カメラの機種によって出方が変わるため、導入時は明るい恒星でテストします。上記の比較値は IMX294/IMX585 についてのもので、他のセンサーの数値は公表されていません。

出典: IDAS DTD・DRT 製品解説(IDAS 提供データ/繰り返し反射ハロについて)

観点 デュアルバンド(ZWO Duo-Band など) 可視+近赤外の広帯域(IDAS DTD など)
通す波長 Hα 656.3nm・OIII 500.7nm の 2 バンド 可視域の準狭帯域+近赤外域
得意な対象 輝線星雲(光害地での星雲撮影) 彗星・銀河・天の川・輝線星雲・反射星雲
色表現 B チャンネルの光量が乏しくなる B チャンネルに光量があり色表現が豊か
明るい光学系での注意 入射角の条件(ZWO は 8°未満) 近紫外・近赤外のハロが強くなる

出典: ZWO 公式 Duo-Band FiltersIDAS 公式 DTDIDAS DTD・DRT 製品解説

⑨ 旧世代の補正レンズを使っている場合の注意

確認 16|ε-160 のオリジナル補正レンズは「赤の色収差と色コマ」が弱点だとメーカーが述べている

症状:近赤外まで通すフィルターに替えたら、星像が肥大した・赤側で滲む。
原因:高橋製作所は「ε-160/130 用デジタル対応補正レンズ」の発売案内で、「オリジナルの光学設計は銀塩時代のもので…特にオリジナル補正レンズで目に付いた赤の色収差と色コマは、デジタルカメラでは目立つので徹底的に排除しました」と公表しています。つまり旧補正レンズは赤側の色収差と色コマを持ちます。近赤外まで通すフィルターは、この弱点がもっとも出やすい方向です。
対処:補正レンズがオリジナル(KP61580)のままなら、広帯域フィルター導入時に明るい恒星を含む領域で短時間テストを行い、星像を確認してから本番運用に入ります。

出典: 高橋製作所 公式ニュース「ε-160/130用デジタル対応補正レンズ 発売のご案内」(2019 年 2 月 13 日)

確認 17|デジタル対応補正レンズは接続系を変えない

状況:補正レンズを交換したら接続部品を買い直す必要があるのか分からない。
原因:同じ公式案内に「補正レンズを交換しても、焦点距離とイメージサークルはそのままで、接続システムの変更もありません」と記載されています。デジタル対応補正レンズは 2 群 2 枚で、収差はオリジナルの半分以下、φ40mm のイメージサークル全面がほぼ 15 ミクロンの星像とされています。
対処:交換しても本記事の 44.0mm の話はそのまま成立します。なお同レンズは限定生産で、2019 年 2 月に完売が告知されています。

出典: 高橋製作所 公式ニュース(発売のご案内)同(完売のお知らせ・2019 年 2 月 15 日)

確認 18|イメージサークルは APS-C に対して余裕がある

状況:APS-C の冷却カメラを付けて周辺が破綻しないか不安。
原因:ε-160(生産終了機種)の公式スペックはイメージサークル φ42mm、ASI2600MC Pro のセンサーは APS-C で対角 28.3mm です。フォーマット上は収まります。
対処:フォーマットではなく、バックフォーカスの厳守とスケアリング(傾き)に注意を向けます。f/3.3 では焦点深度が浅く、わずかな傾きが四隅の星像に出ます。

出典: 高橋製作所 ε-160(生産終了機種)公式スペック(イメージサークル φ42)、ZWO ASI2600MC Pro Manual §3.2(Diagonal 28.3mm・Sensor size 23.5×15.7mm)

本記事で参照した機材の商品ページです。接続の可否は最終的に「お使いのカメラマウントが EOS 用かどうか」で決まります。判断に迷う場合は、鏡筒後端の写真をお送りいただければ確認いたします。

⑫ 機材の組み合わせ相談|商品ページ・公式 LINE のご案内

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最終更新: 2026-09-09/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は ZWO 公式マニュアル・ZWO 公式製品ページ・高橋製作所 公式取扱説明書/システムチャート/公式ニュース・IDAS 公式・キヤノン公式に基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。

⑬ よくある質問

Q. 鏡筒のバックフォーカスの数値が分からなくても、一体型ドロワーを買って大丈夫ですか?

A. その鏡筒で EOS 一眼レフが合焦しているなら大丈夫です。FD-EOS(26.5mm)+ 17.5mm バックフォーカスのカメラは合計 44.0mm で、キヤノン EF のフランジバック 44mm と同じ位置にセンサーが来ます。一眼レフを外して差し替えるだけで、同じ焦点面に載ります。

Q. 分離型でも同じことができますか?

A. できます。EOS マウントアダプターとドロワーの厚みの合計が 44.0mm になるように組めば同じ結果です。ZWO の分離型ドロワーは FD-M42-Ⅱ が 21mm、FD-M54-Ⅱ が 20mm です。将来 M54 ねじ直結の鏡筒に移す予定があるなら分離型が有利です。

Q. f/3.3 の鏡筒で ZWO Duo-Band は使えませんか?

A. 「使えない」ではなく「メーカーの想定条件の外側になる」というのが正確です。ZWO 公式は入射角 8°未満を条件としており、f/3.3 の光錐半角は約 8.6°です。実写でご自身の許容範囲を確認してから本番運用に入ることをおすすめします。f/5 なら半角は約 5.7°で条件内です。

Q. IDAS DTD は光害カットフィルターですか、それともナローバンドですか?

A. IDAS の公式説明では「新世代光害カットフィルター」で、Hα 領域と OIII 領域を透過しつつ、可視域の彗星イオン尾の帯域と近赤外域も使う設計です。輝線星雲だけを狙う狭帯域フィルターとは性格が異なり、彗星・銀河・天の川なども対象に含みます。

Q. 近赤外を通すフィルターのハロは、どのカメラでも同じですか?

A. 同じではありません。IDAS 提供の解説では、NBZ のハロを 1 としたとき DTD + IMX294 で 7.9 倍、DTD + IMX585 で 23.7 倍と、センサーによって差があることが示されています。他のセンサーの数値は公表されていないため、導入時にご自身の機材でテストするのが確実です。

Q. 12V 電源はモバイルバッテリーでもよいですか?

A. ZWO 公式マニュアルはリチウムバッテリーの場合 11〜14V を推奨しています。この範囲を外れると保護機構が働きます。冷却 ON 時は 12V で最大 3A を消費するため、出力電流に余裕のある電源と、太く短い配線をご用意ください。

⑭ 参考にした一次情報

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最終更新: 2026-09-09/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は ZWO 公式マニュアル・ZWO 公式製品ページ・高橋製作所 公式取扱説明書/システムチャート/公式ニュース・IDAS 公式・キヤノン公式に基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。