ToupTek GPM662C を ASIAIR / StellaVita / PHD2 で使う|制御環境の互換性ガイド

ToupTek GPM662C を ASIAIR / StellaVita / PHD2 で使う|制御環境の互換性ガイド

ToupTek Astro のガイド/プラネタリーカメラ GPM662C(Sony IMX662 カラー)を手に入れて、「手元の ASIAIR に挿したのにカメラリストに出てこない」と困っていませんか。結論を先にお伝えします。ASIAIR は仕様として ToupTek などサードパーティ製の天体カメラを認識しません。GPM662C を PC レスで動かしたいなら StellaVita、PC 制御なら N.I.N.A.+PHD2 あるいは SharpCap+PHD2 が正解です。本記事では、なぜ ASIAIR で動かないのかという根拠から、StellaVita / N.I.N.A. / SharpCap / PHD2 それぞれでの接続手順、ASCOM ドライバのインストール順、オートガイド運用のコツ、よくあるトラブルまでを、すべてメーカー公式ドキュメントに基づいて整理します。

なぜ GPM662C は ASIAIR で動かないのか|ASIAIR の対応カメラポリシー

まず、ASIAIR がなぜ GPM662C を認識しないのかを、ZWO 公式ドキュメントの記述から整理します。「見えないから壊れているのでは」と個体を疑ってしまう前に、仕様上の非対応であることを押さえておきましょう。

ZWO 公式サイトの Product FAQ ページには、Q&A の一項として次のような趣旨の記述があります。「ASIAIR は他社ブランドのカメラやフォーカサーに対応していますか? — No。」あわせて、ASIAIR が制御対象とする機器のリストは「ZWO USB 3.0 カメラ、ZWO mini カメラ、ZWO フィルターホイール、ZWO EAF、ZWO AM5、他社マウント、および一部の DSLR/MILC」と明示されています。出典: ZWO 公式 Product FAQs §ASIAIR("Does ASIAIR support cameras and focusers from other brands? — No." および対応機器リスト)

つまり、ASIAIR エコシステムはカメラ/フィルターホイール/フォーカサーについては ZWO 純正製品と一部の民生 DSLR/ミラーレスに限定されており、ToupTek・QHY・Player One といったサードパーティ製の天体カメラは、機能や個体の良し悪しに関係なく 設計上そもそも認識されないという結論になります。GPM662C を ASIAIR に挿しても、カメラ選択画面に候補として現れないのはこのためです。

マウント制御については他社ブランドが公式に許容されていますが、これはあくまで「マウントは他社 OK」というカテゴリ限定の話であり、カメラの非対応をカバーするものではありません。ASIAIR に GPM662C を挿す運用は「後付けドライバ」で解決できるものではなく、制御ソフトそのものを切り替える必要があります。

GPM662C の基本スペックと接続要件

制御環境の選定を判断するために、GPM662C の主要スペックを先に押さえておきます。すべて ToupTek Astro 公式スペックページからの引用です。出典: ToupTek Astro 公式 GPM662C 製品ページ(Specifications セクション)

項目
センサー Sony IMX662(カラー・裏面照射 CMOS)
解像度 1920 × 1080(約 2.1 メガピクセル)
ピクセルサイズ 2.9μm × 2.9μm
センサーサイズ 1/2.8 inch
ADC 12bit
読み出しノイズ HCG モード 0.48–1.11 e-/LCG モード 2.25–6.81 e-
フルウェル容量 HCG 4.123ke-/LCG 39.034ke-
ダイナミックレンジ 75.2 dB
ピーク量子効率 >91%
分光応答 380–690nm(IR カットウィンドウあり)
ゲインモード HCG / LCG デュアル切替
冷却 非冷却(パッシブ)
インターフェース USB 2.0 Type-C
ガイド出力 ST4 オートガイダーポート内蔵
バックフォーカス 8.5mm(C マウント時 17.5mm)
寸法/重量 直径 37mm × 高さ 72.4mm/65.3g
公式対応ソフト PHD Guiding, Nebulosity, MaxIm DL, SharpCap, MetaGuide, FireCapture, AstroArt
ドライバ方式 ASCOM/Native/WDM

USB 2.0 Type-C 接続・非冷却・軽量というスペックから、GPM662C は「ガイドカメラ」+「惑星・月・太陽など明るい対象のプラネタリー撮影」を主用途として設計されたモデルです。ST4 ポート内蔵なので、赤道儀にガイドケーブルを直接引ける点は制御環境を問わず有利に働きます。

正解 A: StellaVita(PC レスで運用したい人向け)

ASIAIR の「タブレットだけで完結する運用」が気に入っていた方は、そのまま同等の運用を実現できる代替として ToupTek Astro StellaVita を選ぶのが最短の解決策です。ToupTek 純正のスマート制御コントローラーであり、GPM662C を含む ToupTek Astro カメラを SDK ネイティブで扱えます。

StellaVita の対応カメラ(公式チュートリアル記載)

ToupTek Astro 公式の互換性一覧では、StellaVita は次のカメラを「SDK ネイティブ」で扱えるとされています。出典: ToupTek Astro 公式 "StellaVita Compatible List"(Camera Brands セクション)

  • ToupTek Astro: All devices(全機種) — GPM662C も当然この "All devices" に含まれます。
  • ZWO: Cameras
  • QHYCCD: QHY533, QHY268, QHY5III462C, miniCAM8(テスト済み型)
  • PlayerOne: All devices
  • Altair: Cameras
  • SvBony: SC715C
  • ATIK: Cameras(INDI 経由)

マウント側は Sky-Watcher/iOptron/Celestron に加え、Meow・EasyMount・WarpAstron・CLEARSKY・JUWEI・BlackHole など Onstep 設定ベースの赤道儀が INDI 経由で対応します。フィルターホイールは QHYCCD の CFW2/CFW3 が SDK ネイティブ、ZWO・iOptron・Astroasis は INDI 経由。フォーカサーは ZWO・QHYCCD・Gemini・Astroasis・iOptron を INDI で扱えます。出典: ToupTek Astro 公式 "StellaVita Compatible List"(Mount / Filter Wheel / Focuser セクション)

なお、公式には「DSLR カメラは未対応(開発中)」と明記されています。DSLR での撮影を軸にしている方は、この点だけ現状の App バージョン仕様を確認してから購入してください。出典: ToupTek Astro 公式 "StellaVita Compatible List"(Note)

StellaVita 本体の給電・接続まわり

本体の電源は 12V 8A 入力、出力は DC12V ポート × 4 と 12V/3A ポート × 1 が用意されており、赤道儀・カメラ・フォーカサー・ヒーターなどをまとめて 1 本の 12V から取り回せます。データ経路は Gigabit Ethernet と USB 3.0 × 2、USB 2.0 × 2、SD カードスロット拡張、Wi-Fi は 2.4G/5G デュアルバンド+外部アンテナで最大 10m 到達と公表されています。出典: ToupTek Astro 公式 StellaVita 商品ページ(Specifications / Connectivity セクション)

GPM662C は USB 2.0 Type-C 接続なので、StellaVita の USB 2.0 ポートに直挿しで済みます。給電も本体から取れるため、外付け USB ハブや別電源を追加する必要はありません。App は Android 版が 2.0 系、iOS 版が 1.0 系という表記になっているため、iOS で使う場合は最新版の App バージョンを事前に確認してください。出典: ToupTek Astro 公式 "StellaVita App 2.0" 案内(Android/iOS 対応状況)

正解 B: PC + N.I.N.A. + PHD2 の構成

Windows ノート PC を望遠鏡に載せられる(あるいは有線/VNC で母屋から遠隔できる)場合、機能・拡張性・情報量のいずれでも N.I.N.A.(Nighttime Imaging 'N' Astronomy)+ PHD2 の組み合わせが現在最も汎用性の高い選択肢です。無料で使えて、シーケンサ・プレートソルブ・オートフォーカス・メリディアンフリップまで一式が揃います。

N.I.N.A. の GPM662C 対応状況

N.I.N.A. 公式の Requirements ページには、ネイティブ対応カメラとして次のブランドが列挙されています。出典: N.I.N.A. 公式 Requirements(Supported Cameras)

Altair, Atik, AstcamPan, Canon, FLI, MallinCam, Nikon, PlayerOne, OGMA, Omegon, QHYCCD, RisingCam, ToupTek, SBIG, SVBony, ZWO

つまり N.I.N.A. は GPM662C を ネイティブドライバで直接掴めるため、ASCOM を経由するよりも接続が単純で、フレームレートやリアルタイム制御の面でも有利です。もしネイティブ対応が何らかの理由で使えない場合でも、ASCOM Standard あるいは ASCOM Alpaca 経由で接続する経路が公式に用意されています。出典: N.I.N.A. 公式 Requirements(Additional Support Options)

N.I.N.A. を動かす PC の最低要件は「Dual-core x64 プロセッサ、3GB RAM、Windows 10 64bit 以降、500MB のディスク空き」で、公式は「シングルコアでも動くが強く推奨しない、CPU よりも RAM を優先せよ」と述べています。ミニ PC を望遠鏡に載せて GPM662C をぶら下げる典型構成であれば、市販の Intel N100 系ミニ PC で十分なスペックです。出典: N.I.N.A. 公式 Requirements(Minimum specifications)

PHD2 との組み合わせ

撮像は N.I.N.A. に任せて、オートガイドは PHD2 に任せる — というのが天体写真界の定番構成です。GPM662C はガイド用途に最適化された IMX662 カラー機なので、この役割分担で本領を発揮します。PHD2 側の詳細な設定は「正解 C」以降の PHD2 セクションでまとめて解説します。

正解 C: PC + SharpCap + PHD2 の構成

惑星・月・太陽など「明るい対象を高フレームレートで撮る」用途では、SharpCap の方が UI と機能の相性が良い場面が多くあります。SharpCap は 2023 年 11 月リリースの v4.1.11388 から ToupTek 公式 SDK による ネイティブ対応を追加しています。出典: SharpCap Forums 公式アナウンス "SharpCap adds support for ToupTek and OGMA cameras"

ネイティブ対応は、従来の DirectShow ドライバや ASCOM ドライバ経由よりもパフォーマンス・安定性・設定項目の豊富さで優位とアナウンスされています。DirectShow ドライバでは「高フレームレートが出せる代わりに、露出は 2 の倍数ステップでしか変えられず、高ビット深度にもアクセスできない」という制約があり、ASCOM 経由では「長時間露出・高ビット深度・RAW モードは扱えるが最大フレームレートが落ちる」というトレードオフがあります。出典: SharpCap Forums 公式アナウンス "SharpCap adds support for ToupTek and OGMA cameras"(各ドライバ経由の制約説明)

ネイティブ対応版なら両方の欠点が同時に解消されるため、GPM662C を SharpCap で使う場合はまず SharpCap 4.1 系の最新版に更新してください。なお、ToupTek OEM 系(Orion Optics・Mallincam・Omegon など)のカメラも、SharpCap が利用する ToupTek SDK 側で認識されれば同様に扱えると公式に言及されています。出典: SharpCap Forums 公式アナウンス "SharpCap adds support for ToupTek and OGMA cameras"(OEM 系対応)

ASCOM ドライバのインストールと動作確認

N.I.N.A. や SharpCap がネイティブ対応しているとはいえ、Sequence Generator Pro(SGP)や Astro Photography Tool(APT)、あるいは古めの撮影ソフトを併用したい場合には、ASCOM ドライバ経由で GPM662C を掴む選択肢が有用です。ToupTek 公式のセットアップ手順は次の通りです。

推奨インストール順

  1. ASCOM Platform(ASCOM 公式サイト配布)を最新版に更新
  2. ToupTek Native ドライバを導入
  3. 最後に ToupTek ASCOM Camera Driver を導入

ToupTek 公式ブログの記述によれば、ToupTekASCOMSetup.exe20240402 以降版には Native ドライバが同梱されており、実行するだけで N.I.N.A./PHD2/SharpCap/FireCapture/APT 用のドライバ検出・更新まで自動で行われます。個別にインストーラを何本も走らせる必要はありません。出典: ToupTek 公式ブログ "PHD2 Guiding | ToupTek Astro Planetary & Guiding Camera Tutorial"(Driver Installation)

動作確認の手順

インストール後は、まず SharpCap または ToupSky(ToupTek 純正キャプチャアプリ)を起動し、GPM662C が Live View で映ることを確認してください。ここで映らなければドライバ導入が完了していません。次に PHD2 を起動して Guide Camera を「ToupTek Camera」に選び、Connect ボタンでカメラが認識されることを確かめれば、ガイドカメラとしての基本動作は完了です。出典: ToupTek 公式ブログ "PHD2 Guiding | ToupTek Astro Planetary & Guiding Camera Tutorial"(PHD2 Configuration Steps)

PHD2 でのオートガイド運用フロー

ここでは GPM662C を PHD2 のガイドカメラとして使うときの、最低限踏むべき初期設定を整理します。ソフト側の細かい調整項目は PHD2 公式 User Guide(v2.6.14)を必ず参照してください。出典: PHD2 v2.6.14 公式 User Guide

ガイドカメラ・マウントの選択

PHD2 の New Profile Wizard で Guide Camera プルダウンを開き、「ToupTek Camera」を選択します。カメラが物理的に接続されていれば、パラメータは自動検出されます。次にガイド鏡の焦点距離を入力して先へ進み、Mount 側は 「On-camera」(GPM662C の ST4 ポートを使ってオートガイドする場合)または ASCOM マウントドライバを選択します。出典: ToupTek 公式ブログ "PHD2 Guiding | ToupTek Astro Planetary & Guiding Camera Tutorial"(Camera Selection / Mount Connection)

キャリブレーションと Start Guiding

接続アイコンから GPM662C を Connect したら、下部コントロールパネルの露光開始アイコンをクリックし、ガイド鏡でピントを追い込みます。ガイド星を選択し「Start Guiding」を押すとキャリブレーションが始まります。出典: ToupTek 公式ブログ "PHD2 Guiding | ToupTek Astro Planetary & Guiding Camera Tutorial"(Start Guiding)

ピクセルスケールと Binning

GPM662C は 2.9μm という細かいピクセルなので、短焦点のガイド鏡と組み合わせると 1 ピクセルあたりの空の角度(ピクセルスケール)が過剰に小さくなり、ガイド星が数ピクセルにわたって滲むことがあります。ToupTek 公式チュートリアルは、細いピクセルの機種を使う際は PHD2 側で Binning Level を 2 に上げる調整を推奨しています(例として同社の別機種 G3M715C に対する説明を引用)。出典: ToupTek 公式ブログ "PHD2 Guiding | ToupTek Astro Planetary & Guiding Camera Tutorial"(Key Setting: Binning Level for small pixel cameras)

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最終更新: 2026-08-04/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は ToupTek 公式・ZWO 公式・Player One 公式・ASCOM 公式・PHD2 / N.I.N.A. 公式ドキュメントに基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。

よくあるトラブルと切り分け

原因 1|ASIAIR のカメラ選択画面に GPM662C が出てこない

症状:ASIAIR に GPM662C を USB 接続したが、Main Camera/Guide Camera どちらのプルダウンにも候補として現れない。
原因:ASIAIR は仕様として他社製の天体カメラを認識しないため、ドライバや個体の問題ではありません。
対処:本記事の StellaVita / N.I.N.A. / SharpCap 構成へ切り替えます。

出典: ZWO 公式 Product FAQs §ASIAIR("Does ASIAIR support cameras and focusers from other brands? — No.")

原因 2|N.I.N.A. のカメラリストに ToupTek が出てこない

症状:N.I.N.A. の Equipment > Camera でプルダウンを開いても「ToupTek」の選択肢が現れない。
原因:ToupTek Native ドライバが未インストール、あるいはインストール後に N.I.N.A. を再起動していない可能性が高いです。
対処:ToupTekASCOMSetup.exe(20240402 以降版)をインストールし、N.I.N.A. を再起動します。それでも出ない場合は、ASCOM Standard または Alpaca 経由での接続を試します。

出典: N.I.N.A. 公式 Requirements(Supported Cameras / Additional Support Options)/ToupTek 公式ブログ(Driver Installation)

原因 3|PHD2 で ToupTek Camera を選ぶとエラーで開けない

症状:PHD2 で Guide Camera を「ToupTek Camera」にして Connect すると、露出が始まらない/即エラーで切断される。
原因:他のソフト(ToupSky や SharpCap、N.I.N.A. の Live View など)が同じ物理カメラを先に掴んでいる、あるいは PHD2 側の機種選択が実機と違う可能性があります。
対処:他ソフトを完全に終了させ、PHD2 のカメラ機種選択メニューで正しい ToupTek モデルが選択されているかを確認します。

出典: ToupTek 公式ブログ "PHD2 Guiding" チュートリアル(Troubleshooting Note)

原因 4|SharpCap 4.0 系で ToupTek 選択肢がない

症状:SharpCap を起動しても「ToupTek Cameras」のメニューが出ない。
原因:SharpCap 4.1.11388(2023 年 11 月)より前のバージョンでは ToupTek ネイティブ SDK 対応が入っておらず、ASCOM または DirectShow 経由でしか扱えません。
対処:SharpCap を 4.1 系の最新版へアップデートします。それでも従来ドライバで使いたい場合は、露出可変幅とビット深度の制約を理解した上で ASCOM 経由を選びます。

出典: SharpCap Forums 公式アナウンス "SharpCap adds support for ToupTek and OGMA cameras"

原因 5|Mac で ToupTek が動かない

症状:Mac で PHD2 に「ToupTek Camera」を選んでも認識されない。
原因:ToupTek は 32bit Mac 用 SDK の提供を終了しており、PHD2 側でも 64bit 版でないとネイティブ接続できません。
対処:PHD2 の 64bit macOS ビルドを導入します。古い 32bit のみの Mac 環境ではネイティブ運用は不可能なので、Windows / Linux / StellaVita のいずれかへ環境を切り替えます。

出典: PHD2 公式 Wiki "CameraSupport" §ToupTek Cameras

原因 6|StellaVita に GPM662C を挿しても認識しない

症状:StellaVita の USB ポートに GPM662C を挿したが、App からカメラを選択できない。
原因:StellaVita のファームウェアや App のバージョンが古い可能性、または USB ケーブル/ポートの物理的な問題の可能性があります。ToupTek 公式は Core ファームウェアを v2.0 系へ更新するよう案内しています。
対処:StellaVita の App を最新版(Android は 2.0 系、iOS は 1.0 系の最新)に更新し、初回接続時のファームウェア更新プロンプトを完了させます。ケーブルは USB 2.0 対応の Type-C を使い、他のポートでも試します。

出典: ToupTek Astro 公式 "StellaVita App 2.0" 案内"StellaVita Compatible List"

原因 7|PHD2 のガイド星が滲む・大きすぎる

症状:PHD2 の Star Profile でガイド星が肥大化し、多点認識やロストが多発する。
原因:GPM662C の 2.9μm というピクセルサイズに対し、ガイド鏡の焦点距離が長いためオーバーサンプリング気味になっている可能性があります。
対処:PHD2 側で Binning Level を 2 に上げると、ガイド星のプロファイルが安定します。ToupTek 公式チュートリアルも小ピクセル機種にはこの調整を推奨しています。

出典: ToupTek 公式ブログ "PHD2 Guiding" チュートリアル(Key Setting: Binning Level)

原因 8|ST4 ケーブルを繋いでも赤道儀が動かない

症状:GPM662C の ST4 ポートと赤道儀のオートガイド端子をつなぎ、PHD2 で Mount を「On-camera」にしたが、キャリブレーション中に赤道儀が反応しない。
原因:ST4 ケーブルの結線不良、赤道儀側のオートガイド速度が 0 に近い、あるいは Mount 選択がそもそも「On-camera」になっていない可能性。
対処:ST4 ケーブルを別の既知良品に交換します。赤道儀側のガイドレートを 0.5x 前後に設定し、PHD2 の Mount 選択を「On-camera」(または該当する ASCOM マウントドライバ)に見直します。

出典: ToupTek 公式ブログ "PHD2 Guiding" チュートリアル(Mount Connection: On-camera / ASCOM)

原因 9|Windows のデバイスマネージャに ToupTek が現れない

症状:GPM662C を挿しても Windows のデバイスマネージャに新しい ToupTek 系のデバイスが増えない。
原因:Native ドライバが未インストール、または USB ケーブル/ハブ/PC 側 USB ポートの問題。
対処:ToupTek 公式ダウンロードセンターから最新の Windows 用ドライバを取得して再インストールします。USB ケーブルはデータ通信対応のものに変え、可能なら PC 背面ポートに直挿しします。

出典: ToupTek Astro 公式 Software Download Center

原因 10|露光時間を延ばしたのに画像が明るくならない

症状:ゲインを固定して露光時間を伸ばしたのに、思ったほど画像が明るくならない。
原因:HCG / LCG モードの切替を意識せずに操作している可能性。HCG はゲインが高く読み出しノイズが低い一方でフルウェルが小さく、LCG はゲインが低い代わりにフルウェル 39.034ke- とダイナミックレンジを稼げます。
対処:暗い対象や短時間ガイドでは HCG、明るい対象や飽和が心配な惑星撮影では LCG を選ぶ、というように用途に応じてゲインモードを切り替えます。

出典: ToupTek Astro 公式 GPM662C 製品ページ(Gain Modes: HCG/LCG dual mode switching)

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本記事で解説している ToupTek GPM662C は、天体ショップ(telescopeshop.net)で取扱があります。ToupTek Astro / Optics Asia は当店が日本正規代理店を務めるブランドのため、初期不良 60 日交換に加えて、弊社独自の 3 年保証を付帯しています。ToupTek 社の製品保証条件と重複する部分もありますが、日本語での窓口対応・調整・修理取次を弊社で完結できます。

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よくある質問(FAQ)

Q1. ASIAIR にファームウェアアップデートが来たら GPM662C も動くようになりますか?

ZWO 公式 FAQ の現行記述では、他社製カメラ/フォーカサーへの対応は「No」と明記されています。将来的な仕様変更の可能性はゼロではありませんが、現時点では公式にサポートされる予定は示されていません。GPM662C を今すぐ動かしたいなら StellaVita または PC + N.I.N.A./SharpCap + PHD2 を選ぶのが最短です。

Q2. StellaVita と ASIAIR、GPM662C ユーザーにはどちらが向きますか?

GPM662C を使うことが確定しているなら、ToupTek Astro の全機種を SDK ネイティブでサポートすると公式に明言されている StellaVita 一択です。ASIAIR は ZWO 純正機と組む前提の設計です。

Q3. GPM662C を N.I.N.A. のメインカメラにできますか?

物理的には可能ですが、GPM662C は 1920×1080 の非冷却プラネタリー/ガイド用途カメラです。ディープスカイの長時間撮影を主目的とする場合は冷却 CMOS 機の方が適しており、GPM662C はガイド用途またはプラネタリー・月・太陽の高フレームレート撮影用と割り切るのが実践的です。

Q4. Mac だけしか PC がなくても運用できますか?

PHD2 の macOS 64bit ビルドを使えばネイティブ接続でオートガイドは可能です。ただし ToupTek 側が 32bit Mac SDK を打ち切っている点、また撮像側で N.I.N.A. は Windows 前提である点を踏まえると、Mac 単独で完結させたい場合は StellaVita を軸に据える方が運用は楽になります。

Q5. ST4 ケーブル 1 本で本当にオートガイドできますか?

GPM662C は ST4 オートガイダーポートを内蔵しているため、赤道儀側の ST4 端子とケーブル 1 本でオートガイド信号を送れます。PHD2 の Mount 選択で「On-camera」を選ぶ運用がこれに当たります。

Q6. GPM662C はカラーですが、モノクロ機と迷っています。

ガイド用途と割り切るならカラー/モノクロの差はあまり大きくありません。ただし惑星撮影を軸にするならモノクロ(GPM662M)+ RGB フィルタの方が最終画質は伸びます。GPM662C は「1 台でガイドと簡単な惑星撮影を兼用したい」用途向けです。

Q7. ToupTek 純正の ToupSky と SharpCap は併用できますか?

同一カメラを 2 つのソフトから同時に掴むことはできません。片方で使い終わったらもう片方を起動する、という順番運用は問題ありません。

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