夏の天の川 星景写真入門|三脚とポータブル赤道儀で撮る手順・機材・現場設定【完全ガイド】

夏の天の川 星景写真入門|三脚とポータブル赤道儀で撮る手順・機材・現場設定【完全ガイド】

夏の天の川を「肉眼と同じくらい淡く写す」のではなく、「街灯の少ない夜空に走る一本の帯」としてしっかり写し止めるには、① 撮影日(月齢)と② 撮影地(Bortle スケール)と③ 露出時間(500 則・NPF 則)の三点が要になります。本記事では三脚だけで撮る星景写真の基本から、ポータブル赤道儀を追加して長時間露光に進む手順、そして 336mm クラスの小口径アストログラフ Askar SQA70 で銀河中心の星雲を切り取るステップアップまで、天体ショップの現場感覚で順番に解説します。

① 夏の天の川はいつ・どこに現れるか(銀河中心の可視期)

私たちが「天の川の主役」として撮るのは、いて座・さそり座方向にある銀河中心(Galactic Center)です。北半球ではこの銀河中心が地平線から昇って夜空を横切る期間が限られており、それが「天の川シーズン」と呼ばれます。

可視期間と最良月

期間:北半球では 2 月〜10 月にわたって銀河中心が撮影可能な範囲に入ります。
ピーク:5 月〜8 月、なかでも 6 月・7 月が最良で、この時期は銀河中心が高く上がり、真夜中前後の暗時間にわたって長く写せます。
時間帯:夏場は日没が遅く天文薄明の終わりが 21〜22 時前後まで残るため、実撮影は 0:00〜5:00 頃が主戦場になります。

出典: AstroBackyard, Milky Way Photography Calendar (Northern Hemisphere)Capture the Atlas, How to Photograph the Milky Way(推奨撮影時間帯 00:00〜5:00 の記述)

方位と仰角の事前計画

銀河中心は南〜南南東の低空から昇り、夏の深夜にはほぼ真南に立ち上がります。実際の方位角と仰角は撮影日と緯度で変わるため、PhotoPills の Planner/Night AR や Stellarium といったプラネタリウムアプリで、当日・当地の銀河中心の位置と時刻をあらかじめ地図上で確認しておくのが定石です。

出典: PhotoPills, Milky Way Photography Guide(Planner と Night AR で方位角・仰角を事前計画)

② 撮影地選び:Bortle スケールと日本光害マップ

Bortle スケールとは

Bortle スケールは、アマチュア天文家 John E. Bortle が 2001 年 2 月号の Sky & Telescope 誌で発表した、夜空の暗さを 1(最暗)〜9(都心)の 9 段階で表す指標です。目安として、天の川撮影はクラス 4 以下の空を狙いたいところです。

出典: Sky & Telescope, Gauging Light Pollution: The Bortle Dark-Sky ScaleWikipedia, Bortle scale(1–9 段階・2001 年 2 月発表)

クラス別の天の川の見え方(NELM/SQM 対応)

クラス NELM(肉眼極限等級) SQM(mag/arcsec²) 天の川の見え方
2(本格的な暗所) 7.1–7.5 21.6–21.75 複雑な暗黒帯まで確認でき、M33 が肉眼で見える。
3(田園) 6.6–7.0 21.3–21.6 地平線に光害があるが天頂は暗く、夏の天の川が複雑に見える。
4(明るめの田園) 6.3–6.5 20.8–21.3 複数方向に光害ドーム。地平線近くの天の川は詳細が失われる。
5(郊外) 5.6–6.0 19.25–20.3 天の川はほとんど洗い流され、地平線近くでは見えない。

出典: Wikipedia, Bortle scale(NELM/SQM 数値);Sky & Telescope, Bortle Dark-Sky Scale(クラス別記述)

日本光害マップの使い方

国内で撮影地を探すときは、アストロツーリズム研究会が公開している日本光害マップが便利です。これは環境省のスターウォッチング連続観測データと Falchi 2016(World Atlas of Artificial Night Sky Brightness)を地図上に重ねたもので、SQM 値と光害強度を色で確認できます。同マップの解説では、SQM 20 以上で天の川が肉眼で容易に見える(環境省 2024 年基準)と示されています。

出典: アストロツーリズム研究会, 日本光害マップ同, 使用データについて(環境省スターウォッチング+World Atlas 2015、SQM 20 以上で天の川視認)

③ 月齢と 2026 年夏の撮影日カレンダー

天の川は薄い光の帯なので、月明かりに極端に弱いです。撮影は新月前後 ±5 日の月が細い期間を選びます。2026 年夏の主要な月齢は次の通りです。

日付(2026) 月齢 撮影適性
8 月 6 日 下弦 明け方の月が暗くなり、深夜〜未明の撮影が可能に。
8 月 12 日 新月(同日に皆既日食) 月がほぼ影響せず、天の川撮影の最良日。前後 ±5 日の期間が推奨窓。
8 月 20 日 上弦 上弦を過ぎると月が真夜中まで残る。撮影は月没後まで待つ。
8 月 28 日 満月(部分月食) 天の川撮影には不向き。月そのものが被写体になる日。

出典: Moongiant, Moon Phases Calendar August 2026(新月:8/12、下弦:8/6、上弦:8/20、満月:8/28)

④ カメラ・レンズ:星景と星野で異なる考え方

星景(三脚固定+広角)と星野(追尾+中望遠以上)

「夏の天の川 星景写真」と一口に言っても、実際の作画は 2 系統に分かれます。
星景写真:広角レンズ(12〜24mm 相当)で前景(山・海・木立)と天の川の帯を一緒に切り取る構図。三脚固定でも成立します。
星野写真(追尾):中望遠〜短焦点鏡筒(50〜400mm)で銀河中心付近の星雲・散光域を細かく切り取る構図。ポータブル赤道儀で追尾しないと星が線になります。

推奨レンズ・鏡筒

  • 星景(広角):フルサイズで 14〜24mm、APS-C で 10〜16mm あたり。F 値は f/2.8 かそれより明るいものが第一候補で、開放から一段絞ると周辺の星像が締まります。
  • 星野(中望遠〜短焦点鏡筒):50〜135mm の明るい単焦点や、300〜400mm クラスの小口径アストログラフ。イメージサークルが 44mm あれば APS-C/フルサイズ両対応でケラれません。

出典: Capture the Atlas(推奨画角 12〜24mm・f/2.8 以上);AstroBackyard(追尾で 2 分以上の露光例:ISO 1600 / f/3.2 / 120 秒 × 60 枚スタック)

⑤ 三脚:安定・水平・耐風の 3 条件

星景写真の解像感の 6 割は三脚で決まると言っても言い過ぎではありません。ポイントは 3 つに集約されます。

  • 耐荷重に余裕を持つ:カメラ+レンズの実重量の 2〜3 倍を目安に。特にポータブル赤道儀を載せる場合は、赤道儀本体・カウンターウェイト・鏡筒・カメラを全部足した重量を計算する。
  • センターポールは伸ばさない:センターポール伸長は振動源になる。エレベーターを縮めた最短ポジションで水平を出す。
  • 耐風対策:フックにバッグや水袋を吊るして重心を下げる。エンドが尖ったスパイクは砂地・草地で有効。

寒暖差の大きな山中では、雲台のクランプが緩みやすくなります。撮影中はセット後 5 分ほど置いてから最終締め込みを行うと星像の流れが減ります。

⑥ 露出時間の決め方:500 則と NPF 則

500 則(クイック計算)

広角レンズを三脚固定で使うときの「星が点に見える限界露出」を早見するのが 500 則です。
最長露出(秒)= 500 ÷ 焦点距離(35mm 換算 mm)
たとえば 24mm レンズなら 500 ÷ 24 ≒ 20 秒が上限の目安になります。APS-C 機の場合、レンズ焦点距離をクロップファクターで換算してから割ります。

NPF 則(高画素機で精度が要る場合)

500 則は「今どきの高画素機だとやや長すぎる」ため、より正確な NPF 則が広まっています。
最長露出(秒)= (35 × N + 30 × P) ÷ F
・N:レンズの F 値(例 2.8)
・P:センサーのピクセルピッチ(μm)
・F:焦点距離(mm)
係数の 35(絞りへの重み)と 30(ピクセルピッチへの重み)は NPF 則の定数として組み込まれています。高画素機や解像感を重視するときは 500 則より短めの露出が返るので、それを上限として使います。実務上は NPF 計算機(npfcalculator.com 等)で撮影機材のプロファイルを入れて算出するのが早いです。

出典: NPF Calculator(式の定義と係数 35/30);Photography Life, 500 Rule vs NPF Rule(500 則との比較・高画素で NPF がより短い露出を返す)

実務での使い分け

星の流れをどこまで許すかは作品次第です。SNS 用の縮小前提なら 500 則の値でも問題ないケースは多いですが、A3 プリントや等倍鑑賞が前提なら NPF 則で出た値を上限として、余裕を持たせて 7〜8 割の露出時間で撮ると失敗が減ります。ISO はフルサイズで 1600〜6400、APS-C で 1600〜3200 が典型的な出発点です。

出典: Capture the Atlas(フルサイズ ISO 3200–6400 / 10–25 秒 / f/2.8 の一般設定)

⑦ ピント合わせ:ライブビュー拡大の実技

夜のピント合わせで最も失敗するのが「レンズの無限マーク(∞)に合わせて撮影開始」というやり方です。現代の AF レンズは無限マークが必ずしも本当の光学的無限と一致せず、しかも気温変化で微妙にずれます。

手順

  1. レンズ/カメラをマニュアルフォーカス(MF)に切り替える。
  2. フォーカスリングを一旦無限方向へ回してから、逆方向へ 1〜2mm 戻す(無限マーク信用しない)。
  3. 背面液晶のライブビューを ON にし、明るい恒星(またはその夜昇っていれば月)を画面中央に導入。
  4. ライブビュー拡大機能で最大倍率にする。
  5. フォーカスリングをゆっくり両方向に振り、星が最小の点になる位置で固定。行き過ぎて戻す往復を必ず行う。
  6. テストショット 1 枚を撮り、拡大再生で星がにじんでいないか確認。

出典: Capture the Atlas(ライブビュー最大拡大で星を最小点に合わせる手順)

合焦後にすること

合焦したらピントリングを動かさないためのテープ止め(マスキングテープ)を貼っておくと安心です。長時間露光中に不意にリングを触ってしまうと、その夜の残りショットが全滅します。

⑧ ポータブル赤道儀 4 機種の選び方(比較表)

ポータブル赤道儀は「地球の自転と逆方向にゆっくり回るカメラ台」です。極軸(北天の場合は北極星方向)に軸を合わせておけば、星は動かず追尾され、露出時間の上限を大きく伸ばせます。追尾精度の高い機種ほど焦点距離を伸ばしても星が線にならず、その分露出を長くできます。

出典: AstroBackyard, Choosing a Star Tracker for Astrophotography(極軸精度と焦点距離・露光時間の関係)

主要 4 機種の比較

機種 耐荷重(ノーウェイト時) 自重 電源 主な特徴
Sky-Watcher Star Adventurer 2i 5 kg(11 lb) DC 12V または AA 電池 ポーラースコープ内蔵。Wi-Fi 内蔵で SynScan Pro アプリから制御。恒星時/太陽/月/1/2 恒星時の 4 モード追尾。カメラレンズ〜小型鏡筒に好適。
Sky-Watcher Star Adventurer GTi 11 lb(約 5 kg) 5.7 lb(約 2.6 kg) DC 12V または AA 電池 ×8 2i の後継的位置付けで GoTo 対応。ポーラースコープ(照明付き)内蔵、緯度 0–70°、SynScan Pro / ハンドコントローラ両対応。カメラ三脚ネジ 3/8"。
iOptron SkyGuider Pro 約 5 kg(11 lb、ウェイト併用時) 内蔵バッテリー DSLR+中望遠〜短焦点鏡筒までカバー。iPolar(電子極望)オプションで極軸精度を向上できるモデルもある。
ZWO AM3N(波動歯車) 8 kg(ウェイト装着時 13 kg) 4.1 kg Type-C または 12V DC 300:1 波動歯車、ピリオディックエラー ±15 秒角以内。緯度 0–90°、Wi-Fi/Bluetooth、ASIAIR/ASCOM/INDI 互換。小型鏡筒(〜80mm クラス)まで担げる。

出典: Sky-Watcher, Star Adventurer GTiZWO, AM3N Harmonic Equatorial Mount;Star Adventurer 2i と SkyGuider Pro の耐荷重は各社仕様表記に基づく。

選び方の考え方

  • 「50mm 単焦点+APS-C ミラーレスまで」なら Star Adventurer 2i / SkyGuider Pro クラスで十分。
  • 「135mm〜300mm 単焦点、または短焦点鏡筒(55〜80mm)」まで載せたい/今後 SQA70 のような小口径アストログラフに進みたいなら、GTi クラス〜AM3N まで検討する。
  • GoTo(目標天体への自動導入)や電子極望のプランに乗せたい場合、GTi・AM3N が第一候補になる。

⑨ 極軸合わせの実際

ポータブル赤道儀の追尾精度は、極軸合わせの精度でほぼ決まります。北半球では、赤道儀の RA 軸を天の北極(≒ 北極星=ポラリス)方向に平行にする作業を行います。

手順(ポーラースコープ内蔵機の場合)

  1. 赤道儀を三脚に載せ、水準器で水平を出す。
  2. 緯度目盛りを撮影地の緯度に合わせる(例:東京 35.7°、京都 35.0°、旭川 43.8°)。
  3. ポーラースコープを覗き、レチクル(時計盤)を確認する。SynScan Pro などの極望アプリで、その日時における北極星の「時刻位置」を表示させる。
  4. 方位(Az)と高度(Alt)の微動ノブで、北極星をレチクル上の指定位置に導く。
  5. 導入後は三脚を絶対に蹴らない。ケーブル類も三脚脚に張力がかからないように取り回す。

出典: AstroBackyard, Choosing a Star Tracker(ポーラースコープでレチクル上に導入する定石手順)

精度の目安と焦点距離の関係

広角(14〜24mm)で 30 秒〜1 分程度の露出なら、ざっくり北極星に向いていれば追尾は間に合います。50mm・135mm と焦点距離を伸ばすほど極軸ずれが星像に効いてくるので、レチクル上の位置合わせを丁寧に行い、必要ならドリフト法や電子極望(iPolar・ZWO の極望プラン)で追い込みます。

⑩ 撮影当日の手順:構図と露光のセット

1)現地入り〜暗順応

薄明終了の 30 分前には撮影地に到着し、赤色ライト以外の白色ライトは使わないようにします。目の暗順応には 20〜30 分かかります。

2)構図決め(星景写真)

  • PhotoPills などで銀河中心の方位角・仰角を再確認。
  • 前景(山・木・湖面・建物)は左右いずれかの三分割点に置き、天の川の帯を対角に走らせると画面が安定する。
  • 広角レンズはわずかな仰角の差で構図が大きく変わるので、水準器で 0.1° 単位を追い込むより、後処理での水平調整分の余白を上下に持たせる方が実用的。

3)露光のセット

  • 星景(固定):NPF 則で出た秒数を上限に、余裕を持って 7〜8 割の値で。ISO はフルサイズで 3200 前後、APS-C で 1600〜3200。RAW 撮影必須。
  • 追尾(星野):まず 30 秒〜1 分のテストショットで極軸精度を確認。星が点に写るなら 2〜4 分に伸ばして枚数を稼ぐ。ISO は追尾できる分下げ、ノイズを減らす。
  • ホワイトバランスは 3800〜4200K(電球寄り)を基準に、月や光害を見つつ調整。RAW なら後処理で自由に変えられるので、現場では作画確認用と割り切ってよい。

出典: AstroBackyard, Photograph the Milky Way(追尾で ISO 1600 / f/3.2 / 120 秒 × 60 枚のスタック例)

4)ダーク・フラットの取得

スタッキング前提なら、同じ ISO・同じ露出時間・同じ気温でレンズキャップを付けたダークフレームを最低 10〜20 枚撮っておくと、後処理でホットピクセルとアンプグローを消しやすくなります。均一な光源に向けたフラットフレームも同枚数取ると周辺減光補正が効きます。

⑪ 後処理:Sequator と DeepSkyStacker の使い分け

Sequator(星景寄り・Windows・無償)

Sequator は星景写真専用と言ってよいスタッキングソフトで、「地面(固定)」と「星空(動く)」を自動で分離してスタックできます。ポータブル赤道儀を持っていなくても、三脚固定で撮った複数枚を Sequator に流し込めば、星は追尾済みのように点として合成しつつ、地上の前景はブレずに合成されます。処理も比較的速いのが特徴です。

DeepSkyStacker(深宇宙寄り・Windows・無償)

DeepSkyStacker は追尾撮影後の深宇宙前処理向けで、ダーク・フラット・バイアスといったキャリブレーションフレームを本格的に扱えます。SQA70 のような鏡筒で銀河中心付近の星雲を狙うステップに入ったら、こちらに切り替えるのが定石です。

出典: AstroBackyard, Astrophotography Image Stacking Software(星景は Sequator、深宇宙は DeepSkyStacker という使い分け)

その後の現像

スタック済み TIFF を Lightroom・Photoshop・PixInsight などで最終仕上げします。天の川撮影で頻出するのは、① 光害グラデーションを取り除く「かぶり除去」、② 明るい銀河中心を潰さない「トーンカーブ」、③ 色ノイズの押さえ込み、の 3 工程です。

⑫ 関連商品

撮影スタイルに合わせて、天体ショップでご案内できる主要機材は以下の通りです。ポータブル赤道儀にステップアップしたあとの「もう一段」として、44mm フルフレーム対応のアストログラフAskar SQA70は、銀河中心付近の星雲を切り取る用途にちょうど良い焦点距離(336mm・F4.8)です。

出典: First Light Optics, Askar SQA70 Specifications(口径・焦点距離・F 値・イメージサークル・バックフォーカス・重量・フォーカサー仕様)

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最終更新: 2026-07-29/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は Askar/Sky-Watcher/ZWO の各公式製品ページ、Sky & Telescope、NPF Calculator、AstroBackyard、Capture the Atlas、PhotoPills、日本光害マップ(アストロツーリズム研究会)等の一次・準一次情報に基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。すべての機材は弊社独自の初期不良60日+3年保証の対象です。

⑭ よくある質問(FAQ)

Q1. 三脚だけで天の川は本当に写りますか?

はい、条件が揃えば十分に写ります。焦点距離 14〜24mm の明るいレンズ(f/2.8 以上)で、Bortle 4 以下の空・新月前後・NPF 則で計算した秒数以内の露出であれば、三脚固定でも銀河中心の帯を明確に捉えられます。ISO はフルサイズで 3200〜6400 が出発点です。

Q2. 500 則と NPF 則、どちらを使えばよいですか?

SNS 掲載程度なら 500 則で運用しやすく、A3 プリントや等倍鑑賞の作品向けなら NPF 則で出た短めの秒数を使うのが安全です。NPF 則の式は (35 × N + 30 × P) ÷ F(N は F 値、P はピクセルピッチ μm、F は焦点距離 mm)です。

Q3. ポータブル赤道儀は初心者に必要ですか?

広角の星景写真だけなら必須ではありません。ただし、50mm 以上の中望遠で銀河中心を大きく写したい、あるいは 1 枚あたり 30 秒以上の露光で ISO を下げてノイズを減らしたい、というステップに入ったときが導入のタイミングです。

Q4. 極軸合わせを間違えるとどうなりますか?

極軸ずれの分だけ星が線状に流れます。広角短時間なら気付きにくいですが、焦点距離が長い/露出が長いほど流れが顕著になります。まずは 30 秒〜1 分のテストショットで星像を確認し、点になっていない場合はレチクル上の位置を再調整してください。

Q5. Askar SQA70 を三脚に載せてもよいですか?

鏡筒本体 2.68kg(アクセサリ込みで約 3.5kg)に加え、カメラ・アダプタ・ガイド機材の合計荷重を支える必要があります。ポータブル赤道儀としては Star Adventurer GTi(耐荷重 11 lb)や ZWO AM3N(ノーウェイト 8kg)クラスが目安になります。三脚は耐荷重に余裕のある中型以上を選び、センターポールは伸ばさないことを推奨します。

Q6. 2026 年夏、いつ撮りに行くのがベストですか?

2026 年 8 月 12 日が新月(同日に皆既日食)で、その前後 ±5 日が最良の窓です。7 月〜8 月前半は銀河中心が夜間の中盤に高く上がるので狙い目です。天気予報と光害マップを合わせて計画してください。

Q7. Sequator と DeepSkyStacker、どちらを先に導入すべきですか?

星景(三脚固定+広角)から始める場合は Sequator が扱いやすく、地面と星空を自動分離してスタックしてくれます。ポータブル赤道儀で追尾しつつ小口径鏡筒で銀河中心の星雲を狙うステップに入ったら、キャリブレーションフレームを本格的に扱える DeepSkyStacker が向いています。

⑮ 参考にした一次情報

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最終更新: 2026-07-29/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は Askar/Sky-Watcher/ZWO の各公式製品ページ、Sky & Telescope、NPF Calculator、AstroBackyard、Capture the Atlas、PhotoPills、日本光害マップ(アストロツーリズム研究会)等の一次・準一次情報に基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。すべての機材は弊社独自の初期不良60日+3年保証の対象です。