アスカー Askar FRA400 鏡筒|入門・はじめての完全ガイド【72mm クインタプレット Petzval】

アスカー Askar FRA400 鏡筒|入門・はじめての完全ガイド【72mm クインタプレット Petzval】

Askar FRA400 は、口径 72mm・焦点距離 400mm・F5.6 のクインタプレット(5 枚玉)Petzval 屈折鏡筒で、フィールドフラットナーを別途必要としない「フラットフィールド アストログラフ」です。「初めての本格的な天体撮影鏡筒として候補に挙がっているけれど、44mm のイメージサークルとは何が違うのか、どんなカメラと組み合わせられるのか、マウントは何を買えばよいのか」——本記事は、メーカー Sharpstar Optical(Askar ブランド本体)の公式仕様と、海外販売店・実機レビューサイトの一次情報のみで、初心者が FRA400 で天体撮影を始めるまでに知っておくべきことをまとめた入門ガイドです。スペック・付属品・バックフォーカス・視野・マウント・温度順応・オートフォーカス・FRA500 との使い分けまで、購入前後の判断材料を一気通貫で整理します。

① FRA400 はどんな鏡筒か|まず仕様一覧で全体像をつかむ

Askar の「FRA」シリーズは、Sharpstar Optical(嘉興・尚翔光学儀器有限公司)の Askar ブランドが展開する、フィールドフラットナー(平坦化補正レンズ)を光学系内部に組み込んだ屈折アストログラフ(写真撮影用鏡筒)のラインです。FRA = Flat-field Refractive Astrograph の頭文字で、フラットナーを別途取り付けなくても、ネイティブのままセンサー全面で像面歪曲を抑えた星像が得られる、というのが共通コンセプトです出典: Sharpstar 公式 FRA400 製品ページ §Product Description("FRA (Flat-field Refractive Astrograph) is a refractive equipment with built-in flat field correction")

FRA400 はその中で 口径 72mm/焦点距離 400mm を担う「広視野・軽量・フルサイズ対応」の入門〜中級アストログラフです。下表が公式仕様です。

項目 FRA400 公式仕様
口径 72mm
焦点距離 400mm
F 値 f/5.6
光学設計 5 枚玉 エアスペース Petzval(うち 2 枚 ED)/クインタプレット
イメージサークル 44mm(フルサイズ対応)
バックフォーカス 140mm(M68×1 雄ネジ末端から)
フォーカサー 3 インチ ラック&ピニオン デュアルスピード(1:10 微動)+360° 回転リング
鏡筒末端ネジ M68×1 雄ネジ
遮光フード 引き出し式(dew shield)
鏡筒長 317mm
重量(OTA 単体) 2.56kg
重量(リング+プレート込み) 2.88kg
付属品 クイックリリース チューブリング、ハンドル、Vixen 規格 150mm ドーテイルプレート、M68→M48 アダプタ、2″ アダプタ、2″→1.25″ アダプタ、マニュアル
防滴性能 IPX6

出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Specifications(口径・焦点距離・F値・光学・イメージサークル・バックフォーカス・フォーカサー・寸法・重量・末端ネジ・dew shield)/First Light Optics §Specifications(仕様の二重照合)/弊社 Shopify 商品ページ §付属品(日本仕様の付属品リスト)/astrophotographylens FRA シリーズ一覧 §Features(IPX6)

② Petzval クインタプレット光学設計|「内蔵フラットナー」の意味

FRA400 の光学系は、Sharpstar 公式が「Quintuplet dual ED air-spaced APO」「Petzval-like quintuplet design (two pieces of which are special ED glass)」と記載するとおり、対物群と像面側群を組み合わせた 5 枚構成の Petzval です。Petzval 型は、屈折鏡筒の像面湾曲(フィールドカーバチャ)を打ち消すために、対物レンズ群の後方にもうひとつのレンズ群を配置し、像面を強制的に平坦に持ち上げる古典的な設計で、Joseph Petzval が 19 世紀に写真用レンズとして発案した形式の流れを汲みます。「フィールドフラットナー内蔵」とよく言われるのはこの構造のことです出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Optical Design("Quintuplet dual ED air-spaced APO" "Petzval-like quintuplet design")/First Light Optics §Optical Design("Five-elements air-spaced Petzval optics" "two ED glass lenses")

対物群(3 枚・うち 2 枚 ED) 像面群(2 枚・Petzval 補正) 像面(44mm 円) FRA400:5 枚玉エアスペース Petzval(クインタプレット) ※ レンズ枚数・群構成のみ公式仕様の値で描画。曲率・厚み・正確な間隔は機密のため省略した概念図。
図 1: FRA400 のクインタプレット 3+2 群配置(概念図)。出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Optical Design(「5 枚玉・2 枚 ED・Petzval」記載)。曲率・面間隔は公開仕様に含まれていないため省略しています。

「ED」は Extra-low Dispersion(極低分散)ガラスの略で、波長による屈折率の差を小さくするガラス材です。FRA400 では 5 枚のうち 2 枚を ED ガラスに置き換えることで、青〜赤の各波長を同一焦点に近づけ、いわゆる色収差(青ハロ・赤ハロ)を抑えています。Scopeviews の実機レビューでも「almost no false colour, even focusing through(合焦動作中でもほとんど偽色が出ない)」と報告されており、フローライト鏡筒並みとはいかないまでも、価格帯(Sharpstar 公式市場価格 USD 1,000 台前半)に対しては十分高い色補正レベルが評価されています出典: Scopeviews FRA400 Review §Optical Performance("almost no false colour, even focusing through")

③ どんな視野で撮れるのか|44mm イメージサークルとセンサー対応

カメラ撮影用の鏡筒選びで最初に確認したいのは、「自分のカメラのセンサーが、鏡筒の良像範囲に収まるか」です。FRA400 は良像範囲を直径で示した イメージサークル 44mm を公称しており、これは 35mm フルサイズ(センサー対角 約 43.3mm)がぎりぎり全面で収まるサイズです。APS-C(対角 約 28.2mm)や、ZWO ASI2600 系(4/3 型・対角 約 22mm)、ASI533 系(1 型・対角 約 16mm)などはどれも余裕で内側に入ります出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Specifications(44mm image circle)/First Light Optics §Specifications("44mm full-frame image circle")。センサー対角値は各規格の定義値。

FRA400 イメージサークル 44mm フルサイズ 36×24mm APS-C 23.5×15.6mm 4/3 型 17.3×13.0mm 44mm(実寸スケール)
図 2: FRA400 の 44mm イメージサークルと主要センサーサイズの対応(実寸スケール)。フルサイズは対角 43.3mm のため周辺ほぼギリギリ。APS-C・4/3 型・1 型相当は内側に余裕がある。出典: Sharpstar 公式 FRA400 の 44mm イメージサークル値 + 各センサー規格の定義値。

視野角(写る範囲の角度)は焦点距離とセンサー寸法から、FOV = 2 × arctan(センサー寸法 / 2 / 焦点距離) で計算できます。FRA400 はネイティブで焦点距離 400mm、後述の 0.7x レデューサー使用時は 280mm になるため、両モードでの視野角を整理すると以下のようになります。

センサー FRA400 ネイティブ(400mm / f/5.6) 0.7x レデューサー時(280mm / f/3.9)
フルサイズ(36×24mm) 約 5.16° × 3.44° 約 7.34° × 4.91°
APS-C(23.5×15.6mm) 約 3.36° × 2.23° 約 4.80° × 3.19°
4/3 型(17.3×13.0mm) 約 2.48° × 1.86° 約 3.54° × 2.66°
1 型(13.2×8.8mm) 約 1.89° × 1.26° 約 2.70° × 1.80°

出典: 視野角は FOV = 2 × arctan(sensor / 2 / FL) という標準光学計算による計算値。焦点距離は Sharpstar 公式 FRA400 §Specifications(400mm)/Sharpstar 公式 F3.9 Reducer §Specifications(280mm)。

感覚的には、フルサイズで 5° 級の広視野が確保できるので、アンドロメダ銀河 M31(視直径 約 3°)、北アメリカ星雲(約 2.5°)、プレアデス M45(約 2°)、はくちょう座 ヴェール星雲全体(約 3°)などの「大きい天体」を一発で収められるのが FRA400 の最大の持ち味です。逆に、M1 かに星雲(約 6 分角)や系外銀河 M51 子持ち銀河(約 11 分角)といった小さな対象は中央に小さく写るため、惑星撮影や系外銀河の拡大撮影は別の長焦点鏡筒や反射式の役目になります。

④ バックフォーカスとカメラ取り付け|ネイティブ運用は「合焦すれば最適」

バックフォーカスとは、鏡筒の末端(FRA400 の場合は M68×1 雄ネジの末端)から、センサー受光面までの「光路長」のことです。屈折鏡筒にフィールドフラットナーや光学アクセサリーを組み合わせる場合、このバックフォーカスを ±1mm 程度の精度で合わせないと周辺像が乱れるのが一般的なルールで、ここで初心者がつまずきます。

FRA400 が「使いやすい」と言われる理由のひとつは、ネイティブ(レデューサーなし)運用ではこのバックフォーカス管理がほぼ不要なことです。Petzval 形式のフラットナーは光学系の一部として像面側に組み込まれているため、Urban Astrophotography のレビューでも「The Petzval design eliminates backfocus sensitivity concerns(Petzval 設計はバックフォーカス感度の問題を解消する)」と表現されています。Sharpstar 公式のスペック上はバックフォーカス 140mm(M68×1 雄ネジ末端からセンサー受光面まで)と記載されており、この値はカメラ・フィルターホイール・OAG などの組み合わせの「最大スタック長の目安」として理解しておけば実用上は十分です出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Back Focus("Back Focus: 140mm (from the end of rotator M68x1 thread)")/Urban Astrophotography Review §Optical Performance("The Petzval design eliminates backfocus sensitivity concerns")

M68×1 雄ネジ末端 ネイティブ運用:バックフォーカス 140mm センサー 0.7x レデューサー時:BF 55mm センサー M48×0.75(2" フィルター取付可) ※ ネイティブ運用は Petzval により BF 感度が低い(合焦=最適)。レデューサー時のみ 55mm を厳密に合わせる必要あり。
図 3: FRA400 のバックフォーカス配置。ネイティブは 140mm(M68×1 雄ネジ末端から、バックフォーカス感度は Petzval により低い)。0.7x レデューサー時は M48×0.75 ネジから 55mm を厳密に合わせる。出典: Sharpstar 公式 FRA400(ネイティブ 140mm)/Sharpstar 公式 F3.9 Reducer(55mm / M48×0.75)/Urban Astrophotography Review(BF 感度の低さ)

カメラ側の取り付けは、付属する M68→M48 アダプタ(多くのフィルターホイール・カメラ T2 系アダプタが受けるネジ径)と、2" アダプタ2"→1.25" アダプタ(眼視用アイピース取付)の組み合わせでカバーされ、ZWO の冷却 CMOS カメラ・キヤノン/ニコンの一眼レフ/ミラーレス・QHY のカメラなど、ほとんどの主要カメラを追加金物なしで取り付け可能です出典: First Light Optics §Included Accessories("M68 to 2" eyepiece holder, 2" to 1.25" adapter, M68 to M48 adapter")

⑤ 0.7x レデューサー使用時の運用|f/3.9 で増速する代わりに BF は厳密に

FRA400 の運用で覚えておきたいのが、ネイティブ運用とレデューサー運用で「バックフォーカスのルールが変わる」点です。Sharpstar 公式の F3.9 Full Frame Reducer for FRA400/FRA500(0.7x)を組み込むと、焦点距離 280mm/F3.9 に増速し、同じ撮影時間で約 2 倍の光量を稼げます。一方でこのレデューサーは、本体内側に M48×0.75 ネジを持っており、ここから バックフォーカス 55mm を厳密に合わせる必要があります。M48 ネジから内側で 2 インチフィルターを 1 枚組めるのが利点です出典: Sharpstar 公式 F3.9 Full Frame Reducer §Specifications("standard 55mm" / "built-in M48×0.75 thread, easy for the attachment of 2" filters")

レデューサーを入れた場合の像面は、フルサイズ周辺で若干のヴィネット(光量落ち)が乗ることが Scopeviews のレビューで報告されています(「some vignetting is now evident at the corners and edges」)。フラットフレーム補正で十分処理できる範囲ですが、開放値を取り切るならフルサイズより APS-C/4/3 型のほうがマージンが大きいことは頭の片隅に置いておくとよいでしょう出典: Scopeviews FRA400 Review §With Reducer("some vignetting is now evident at the corners and edges")

⑥ マウントと積載重量|HEQ5・ZWO AM3/AM5 クラスで十分

FRA400 の OTA 単体重量は 2.56kg、鏡筒バンド・ドーテイル込みで 2.88kg。ガイド鏡・カメラ・フィルターホイール・電動フォーカサー(後述)まで載せて運用すると、最終的なペイロードは概ね 5〜7kg 帯に落ち着くのが一般的な構成です。この重量帯であれば、Sky-Watcher HEQ5 Pro(撮影時推奨ペイロード 約 13.5kg)や ZWO AM3/AM5N/AM5(カウンターウェイトなしのハーモニックドライブ式赤道儀)が余裕で対応できる範囲です出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Weight(OTA 2.56kg / リング・プレート込み 2.88kg)。マウント側ペイロード値は各メーカー公式仕様。

付属するドーテイルは Vixen 規格(V 字断面の細幅プレート)で、ZWO AM3/AM5 シリーズや SynScan HEQ5・EQ6-R のサドルにそのまま乗せられます。Losmandy 規格(D 字断面の太幅プレート)のサドルしか持っていない場合は、別途 Askar や ZWO の Losmandy ドーテイルに差し替えるか、両対応のサドルに変えるのが標準的な対処です出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Accessories(ドーテイル付属)/弊社 Shopify 商品ページ §付属品(「ビクセン規格 150mm ドーテイルプレート」)

⑦ オートフォーカス|ZWO EAF と Askar 純正 AF Kit の組み合わせ

FRA400 のフォーカサーは 3 インチのラック&ピニオン式で、デュアルスピード(1:10 微動)の操作感は十分実用的です。ただし、CMOS カメラを使った長時間撮影では、温度変化に応じてピント位置がわずかに移動する「温度ドリフト」を避けられず、撮影セッション中に 30 分〜1 時間ごとの再フォーカスが事実上必須になります。手動で毎回触ると鏡筒が揺れ、その都度ガイドが乱れるため、本格運用に入る方は 電動フォーカサー(EAF)の導入を強くおすすめします。Urban Astrophotography のレビューでも、ZWO EAF を「essential(事実上必須)」と表現しています出典: Urban Astrophotography Review §Accessories Required("ZWO EAF (essential)")

FRA400 のフォーカサー軸に直接 EAF を取り付ける純正アダプターは Sharpstar 本体からは出ていません。代わりに、Askar 純正の AF Kit(同期ベルト+プーリーで EAF をフォーカサーノブにオフセット連結するキット)を組み合わせるのが一般的な運用です。EAF 本体は別売り(ZWO EAFN/EAF Pro)で、AF Kit と組み合わせて ASIAIR 経由のオートフォーカス制御が可能になります。なお、EAF 本体は USB はデータ通信のみで、駆動電源は別配線で 12V DC を供給する仕様です(旧 ZWO EAF も新型 EAFN/EAF Pro も同じ)。

⑧ 温度順応(クールダウン)|Petzval の弱点とその対処

FRA400 の運用で「他の鏡筒と少し違うな」と感じるポイントが、温度順応の長さです。5 枚のレンズを空気間隔で配置している Petzval 構造は、対物群と像面群の間に比較的太い「空気の柱」を抱えているため、屋内と屋外で温度差があると、その空気が筒内で対流して像を揺らす「鏡筒気流(tube currents)」が発生します。Scopeviews のレビューでは、「tube currents for the first hour from a warm house(暖かい屋内から持ち出して最初の 1 時間は鏡筒気流が出る)」と明記されています出典: Scopeviews FRA400 Review §Cool-Down Behavior("tube currents for the first hour from a warm house")

対処は単純で、撮影開始の 30〜60 分前にベランダ/観測サイトに出して順応させる、これだけです。冬季はさらに余裕を見て 1 時間前後を目安にしてください。撮影本番でも、最初の数十フレームは像が甘く出ることがあるので、フォーカス再調整のタイミングとセットで「最初の 30 分は捨てフレームになるかもしれない」と織り込んだ撮影計画にしておくと、後の画像処理が楽になります。なお、Sharpstar 公式は IPX6 の防滴等級を公称しており、夜露・小雨程度であれば構造的に守られる前提で設計されていますが、結露・凍結を直接受けないようカメラ側のヒーターストラップ+鏡筒先端の dew shield 展開+ヒーターバンド併用、が現代の撮影機材運用としては定石です出典: astrophotographylens FRA シリーズ一覧 §Features("Water resistance: IPX6")/Sharpstar 公式 FRA400 §Mechanical(dew shield 構造)

⑨ FRA400 と FRA500 の使い分け|「最初の 1 本」をどちらにするか

Askar の FRA シリーズには FRA300/FRA400/FRA500/FRA600 とラインがあり、その中で初心者の候補に挙がりやすいのが FRA400 と FRA500 です。両者の主要スペックを並べると次のようになります。

項目 FRA400 FRA500
口径 72mm 90mm
焦点距離 400mm 500mm
F 値 f/5.6 f/5.6
イメージサークル 44mm 55mm
フォーカサー 3" ラック&ピニオン 1:10 3.5" ラック&ピニオン 1:10
バックフォーカス 140mm(M68×1) 158mm(M86×1)/85mm(M48×0.75)
OTA 重量 2.56kg 4.1kg
プレート込み 2.88kg 5.2kg
鏡筒長 317mm 410〜452mm(縮長/伸長)

出典: Sharpstar 公式 FRA400 §SpecificationsSharpstar 公式 FRA500 §Specifications

選び分けの目安は次のとおりです:

  • 「広く撮りたい・軽くて持ち運びたい・はじめての 1 本」→ FRA400。OTA 2.56kg は片手で持てる軽さで、夜の遠征セットアップが楽。フルサイズ 5° 視野の大型天体を狙う構成。
  • 「少し焦点距離を伸ばして系外銀河寄りも撮りたい・将来 ASI6200/ZWO 中判等の大型フォーマットも視野」→ FRA500。55mm イメージサークルでより大きなセンサーに対応。ただし重量 2 倍弱で、マウントの剛性要件もワンランク上がる。

⑩ 関連商品|商品ページ・公式 LINE のご案内

本記事で扱った Askar FRA400 鏡筒、ならびに併用される ZWO EAF・ASIAIR・デュオバンドフィルター・Askar FMA180 Pro などの関連商品は、以下の商品ページからご確認いただけます。価格・在庫・組み合わせご相談は、公式 LINE(後述)でも個別にご案内しています。

  • アスカー Askar FRA400 鏡筒 — 本記事の主役。Vixen 規格 150mm ドーテイル、M68-M48 アダプタ、2″ アダプタ、2″→1.25″ アダプタ、マニュアル付属。弊社独自の 初期不良 60 日保証+3 年保証付き。
  • ZWO EAF(EAFN・新型 Type-C) — Askar AF Kit と組み合わせて FRA400 のオートフォーカスを実現する電動フォーカサー。
  • ZWO EAF Pro(温度補正センサー内蔵) — 温度ドリフトの自動補正が必要な長時間撮影向け。
  • ZWO ASIAIR Plus(256GB 版) — ASIAIR シリーズの中核モデル。FRA400 + ZWO カメラ + EAF + ガイド構成を 1 台でコントロール。
  • ZWO Duo Band Filter(2 インチ) — 都市部・月夜でも輝線星雲(M16・M17・M42 周辺・北アメリカ星雲など)を撮るためのデュアルナローバンドフィルター。FRA400 + ASI2600MC などのカラー CMOS と相性が良い。
  • Askar FMA180 Pro — FRA400 より一段広視野(焦点距離 180mm)の入門アストログラフ。FRA400 と 2 本体制で「広く/中く」を撮り分けるベテランの方も。

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最終更新: 2026-06-27/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は Sharpstar Optical 公式(FRA400・F3.9 Reducer・FRA500 製品ページ)、First Light Optics 仕様コピー、Starizona 仕様コピー、Scopeviews 実機レビュー、Urban Astrophotography 実機レビューに基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。

⑪ よくあるご質問(FAQ)

Q1. FRA400 は「初心者の最初の 1 本」として推奨できますか?

はい。OTA 重量 2.56kg と軽量で、3 インチ デュアルスピード ラック&ピニオン フォーカサーの操作感も実用的、Petzval 設計でネイティブ運用ではバックフォーカス管理がほぼ不要、44mm イメージサークルでフルサイズまで対応——と、初心者がつまずきがちな要素を構造でカバーしている鏡筒です。一方で、温度順応に 30〜60 分かかる点と、長時間撮影では電動フォーカサー(ZWO EAF + Askar AF Kit)が事実上必須になる点は、購入時に予算と計画に織り込んでおく必要があります。出典: Urban Astrophotography Review("ZWO EAF (essential)"・"The Petzval design eliminates backfocus sensitivity concerns")/Scopeviews(クールダウン)

Q2. 「クインタプレット」と「クワドラプレット」「トリプレット」は何が違いますか?

レンズの枚数の違いです。トリプレット=3 枚、クワドラプレット=4 枚、クインタプレット=5 枚。一般に枚数が増えるほど、収差補正の自由度が上がり、平坦な像面とフルサイズ対応のイメージサークルを両立させやすくなります。Askar FRA400 はその中で 5 枚構成のクインタプレット Petzval 型を採用し、44mm のイメージサークルでフルサイズ対応を実現しています。出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Optical Design("Quintuplet dual ED air-spaced APO")

Q3. レデューサーは必須ですか?

必須ではありません。FRA400 のネイティブは f/5.6 で、初心者の最初の 1 本としては十分に明るく、レデューサーなしでも輝線星雲・大型銀河・散開星団は撮影可能です。ただし、撮影時間を半分以下にしたい・もう一段広く撮りたい・f/4 級の F 値で背景空の輝度差を稼ぎたい、という場面で 0.7x レデューサーが効きます。レデューサー使用時は M48×0.75 ネジから 55mm のバックフォーカスを厳密に合わせる必要がある点だけ覚えておいてください。出典: Sharpstar 公式 F3.9 Reducer §Specifications("standard 55mm" / "M48×0.75 thread")

Q4. ガイド鏡は必要ですか?

赤道儀の追尾精度と露光時間によりますが、400mm の焦点距離で 1 枚 60 秒〜数分の露光を行う場合、HEQ5・AM3/AM5 クラスでもオートガイドを併用するのが一般的です。ASIAIR Plus/Mini を中心に据えれば、ZWO ASI120MM Mini や 30F5 Mini Guide Scope のような小型ガイド鏡+ガイドカメラの組み合わせで、本機の鏡筒上に同架する形で完結します。FRA400 のリングはハンドル+上部 1/4 インチネジを備えているため、ガイド鏡同架の自由度は高めです。出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Mechanical(「Tube Rings: Patented multifunctional design with attachment points」)

Q5. 視野いっぱいに収めやすい対象を教えてください。

フルサイズでネイティブ運用(5.16° × 3.44°)であれば、M31 アンドロメダ銀河(約 3° 長辺)、M45 プレアデス散開星団(約 2° 範囲)、北アメリカ星雲 NGC7000(約 2.5°)、はくちょう座 ヴェール星雲全体像(約 3° 範囲)、おうし座 ハイアデス散開星団、ペルセウス座二重星団 NGC869/884 などが、構図に余裕を持って収まる代表的な対象です。逆に M1 かに星雲(約 6 分角)や M51 子持ち銀河(約 11 分角)のような小さい対象は中央に小さく写るため、これらは別の長焦点鏡筒の役目になります。

Q6. 重量バランスはどう取りますか?

FRA400 はバックエンドにフォーカサー+カメラ+フィルターホイールを積み増していくと、リングを中心としたバランスがやや後ろに寄ります。実際の運用では、付属の 150mm Vixen ドーテイル上で リング位置を少し前寄りにスライドさせる、または ガイド鏡+ガイドカメラを鏡筒前寄りに同架する、で大体は釣り合います。AM3/AM5 のようなハーモニックドライブ式ではカウンターウェイト不要ですが、HEQ5・EQ6 系ではウェイトを使った RA 軸バランスの調整も合わせて行ってください。出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Mechanical(リング・ドーテイル付属)/Urban Astrophotography Review §Accessories Required(「Extended dovetail plate」)

Q7. 眼視観望にも使えますか?

使えます。付属する 2″ アダプタおよび 2″→1.25″ アダプタで天頂プリズム+アイピースを取り付け可能で、Sharpstar 公式も「FRA can also be applied in visual observation(眼視観望にも適用可)」と記載しています。72mm 口径・f/5.6 という仕様は、月・低倍率の散開星団・二重星・明るい星雲の眼視には十分な性能です。一方で、惑星の高倍率観望は焦点距離 400mm 自体が短く、口径も 72mm のため、より長焦点・大口径の機材に分があります。出典: Sharpstar 公式 FRA400 §Product Description("FRA can also be applied in visual observation")

Q8. 保証はどうなっていますか?

弊社(株式会社天文堂)でお買い上げいただいた Askar FRA400 鏡筒には、弊社独自の「初期不良 60 日保証+3 年保証」がついています。Askar / Sharpstar 公式マニュアルの仕様や使用法を守ったうえでの自然故障について、3 年間の修理・対応をお約束する形です(外傷・落下・浸水・分解改造による故障は対象外)。お買い上げ後の取り付け方相談・運用相談についても、公式 LINE(記事下段)で対応しています。

⑫ 参考にした一次情報

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最終更新: 2026-06-27/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は Sharpstar Optical 公式(FRA400・F3.9 Reducer・FRA500 製品ページ)、First Light Optics 仕様コピー、Starizona 仕様コピー、Scopeviews 実機レビュー、Urban Astrophotography 実機レビューに基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。