ZWO ADC 1.25" 大気分散補正プリズム|セレストロン・ビクセン鏡筒との相性と選び方
ZWO ADC 1.25" 大気分散補正プリズム|セレストロン・ビクセン鏡筒との相性と選び方
土星・木星・火星の惑星撮影で「どうしても色が滲む」「赤と青の縁が分かれてしまう」と感じたら、原因はピント・シーイングだけではなく大気分散 (atmospheric dispersion) かもしれません。ZWO ADC 1.25" はセレストロン SCT・ビクセン屈折を含む幅広い鏡筒で使える、対のプリズムを対称に開閉して色ズレを打ち消す補正装置です。本稿では公式マニュアルと英国天文協会 (BAA) の学術記事を根拠に、いつ ADC が効き、どこに入れ、どう合わせるかを整理します。
① 大気分散とは何か|「なぜ低い惑星は色が分かれるのか」
大気分散とは、地球大気が微弱なプリズムとして働き、波長ごとに光の屈折角が微妙に異なることで生じる現象です。青光は赤光より強く曲がるため、天体は本来点である像が縦方向のスペクトル線に「にじむ」ように伸びます。惑星像の上縁に青、下縁に赤のフリンジが見えたら、それが大気分散です。
出典: Damian Peach, JBAA 122(4), 2012, p.229「Dispersion is the 'smearing out' of light of different colours due to differential refraction ... Effectively our atmosphere behaves as a prism, splitting white light into its spectrum of colours.」
高度と分散量の関係 (定量値)
分散量は高度に強く依存します。以下は Damian Peach が JBAA 論文で示した代表値です。
| 高度 | 分散量 (概算) | 条件 |
|---|---|---|
| 60° | 約 0.7 arcsec | 400–650nm 帯 |
| 30° | 約 2.5 arcsec | 恒星像の縦方向スペクトル長 |
| 20° | 約 4 arcsec | 恒星像の縦方向スペクトル長 |
出典: Damian Peach, JBAA 122(4), 2012, p.229「Even at an altitude of 60°, around 0.7 arcseconds of dispersion is present from 400−650nm.」および SkyInspector.co.uk「a vertical spectrum which is 2.5 arc seconds in angular size at an elevation of 30° which increases to 4 arc seconds at an elevation of 20°.」
いつ ADC が必要になるか
Peach の同論文では「6 インチ (15cm) の鏡筒であれば、白色光では高度 40° 程度まで分散に妨げられずに撮影できる」と述べています。ただし大口径ほど分解能が高いため、より高い高度でも分散の影響が可視化されます。カラーワンショットカメラは特に影響を受けやすく、ソフトウェアでの色チャンネル整列だけでは完全に除去できません。
出典: Damian Peach, JBAA 122(4), 2012, p.229 および p.231「a typical 6″ (15cm) telescope should achieve a performance not hindered by dispersion down to an altitude of around 40° in white light」「Simply re-aligning the colour channels back into line to remove colour fringing does not remove all of the dispersion affecting the image.」
② ZWO ADC 1.25" の光学仕様|何が入っている装置か
公表スペック (ZWO 公式)
| 項目 | 値 |
|---|---|
| プリズム材質 | H-K9L (Schott BK7 相当) |
| プリズム偏角 | 2° (deviation angle) |
| 面精度 | λ/10 @ 632.8nm |
| コーティング | UV フレンドリー AR コート |
| バレルサイズ | 1.25" |
| スレッド | T2 オス/メス (1.25" ノーズピース・アイピースホルダーも付属) |
| 本体高さ | 約 30mm |
| 受賞歴 | Sky & Telescope 誌 2017 "HOT SKY PRODUCT" 選出 |
出典: ZWO 公式製品ページ「1.25″ ADC (Atmospheric Dispersion Corrector)」および First Light Optics 製品ページ (T2 スレッド・本体高 30mm)。
なぜ 2° 偏角なのか
大気分散の補正では、単一楔プリズムの偏角と対応する高度が対応表として知られています。Peach 論文の記述では「2° プリズムは高度 65° で分散を打ち消し、4° プリズムは高度 35° で打ち消す」とされています。ZWO ADC は同じ 2° プリズムを 2 枚組み合わせて対称に開閉する Risley プリズム構造をとることで、単一 2° プリズム 1 枚分の最大補正量までを連続可変で作り出せます。結果として、低高度から中高度まで幅広い惑星の位置に対応できる設計になっています。
出典: Peach JBAA 2012, p.230「a 2° prism will nullify dispersion across the visible spectrum at 65° altitude, while a 4° prism will work at 35° altitude.」(Risley プリズム = 2 枚のウェッジ型プリズムを回転させて補正量を可変にする構成、同記事 Figure 2 に図示)
③ 光学列の組み方|「どこに入れるか」で結果が変わる
焦点比の条件
ADC は光路に微小な角度を与える光学素子なので、焦点比が明るい (数字が小さい) 望遠鏡ほど収差の影響を受けやすくなります。SkyInspector の解説では「ADC は f/15 以上の焦点比で最良の性能を発揮する」とされ、惑星撮影の高解像度動画キャプチャでは f/20〜f/40 がスイートスポットとされています。これは、大気分散を打ち消す装置自体が新たな収差源にならないための条件です。
出典: SkyInspector.co.uk, "Atmospheric Dispersion Corrector – ADC"「ADCs work best at high f-ratios ... For planetary imaging with video cameras, focal ratios between f/20 and f/40 will give the best results.」
Barlow は「ADC より鏡筒側」に置く
ZWO ADC を実用するときは、鏡筒側から Barlow → ADC → (フィルタ) → カメラ という順序が基本です。Barlow を ADC の後ろ (カメラ側) に置くと Barlow が ADC の残留収差を拡大してしまうため、Barlow はできるだけ光の入射側 = 鏡筒側寄りに配置します。カラーカメラを使うワンショット構成では、フィルタホイールは不要なので「鏡筒 → Barlow → ADC → カメラ」の 3 段構成でシンプルにまとまります。
出典: First Light Optics 製品ページ「eyepiece -> ADC -> barlow -> diagonal -> telescope」および SkyInspector.co.uk「They should be placed directly after the Barlow lens」。
バックフォーカスの余裕を確認する
ZWO 公式 First Light Optics の記載では ADC 本体の高さは約 30mm です。実際の光学列では ADC の外側に T2 アダプタやノーズピースが加わるため、焦点機のバックフォーカス (合焦位置までの余裕) が不足すると鏡筒側でピントが出ないことがあります。SCT のようにミラー移動でバックフォーカスに大きく余裕がある鏡筒 (Celestron の SCT 系は焦点合わせで主鏡を動かす方式) では問題になりにくい一方、屈折鏡筒のドロチューブが短めの場合は事前確認が必要です。
出典 (本体高): First Light Optics 製品ページ「ADC Body Height: Approximately 30mm」。SCT の合焦方式については各鏡筒メーカーの取扱説明書を参照 (弊社独自の実測値・統計値ではありません)。
④ セレストロン SCT との相性|f/10 + Barlow で「スイートスポット」に入る
Celestron の SCT 系鏡筒 (C6、C8、C9.25、C11、C14 など) は焦点比 f/10 が標準です。Celestron 公式のナレッジベースでは、Barlow の効果は次の計算式で示されています。
(望遠鏡焦点距離 ÷ アイピース焦点距離) × Barlow 倍率 = 新しい倍率
例: f/10 の NexStar 8SE に 2x Barlow を装着すると、光学系は f/20 に変わる。
この関係を惑星撮影向けの焦点比表に落とし込むと、以下のようになります。
| Celestron SCT 例 | 素の焦点比 | 2x Barlow 併用 | 3x Barlow 併用 | ADC の適合 |
|---|---|---|---|---|
| C8 / C9.25 / C11 / C14 (f/10 系) | f/10 | f/20 | f/30 | 2x / 3x のどちらでも SkyInspector の推奨帯 (f/20-f/40) に入り、ADC が最も無理なく働く。 |
出典 (Barlow 倍率式・f/10→f/20 例): Celestron 公式「All About Barlow Lenses」「Using a 2x Barlow on an f/10 Schmidt-Cassegrain (such as the NexStar 6SE or 8SE) converts it to f/20」。適合焦点比帯: SkyInspector.co.uk の f/20–f/40 記述。
Celestron f/10 SCT ユーザーであれば、Barlow をひとつ持っていれば ADC の性能を素直に引き出せる焦点比に自然に入ります。素の f/10 のまま ADC を使うと収差の影響が出やすくなるため、必ず Barlow を挟むのが基本です。
⑤ ビクセン屈折との相性|SD シリーズは Barlow 併用が前提
ビクセン (Vixen) の代表的な写真・眼視兼用屈折 SD103S II / SD115S II の公式仕様は以下の通りです。
| 機種 | 口径 | 焦点距離 | 焦点比 | 鏡筒重量 (本体) | フォーカサー |
|---|---|---|---|---|---|
| SD103S II | 103mm | 795mm | F7.7 | 3.6kg | ラック&ピニオン (ロックノブ付) |
| SD115S II | 115mm | 890mm | F7.7 | 4.4kg | ラック&ピニオン (ロックノブ付) |
出典: Vixen Global「Vixen Telescope SD103SII & SD115SII」製品仕様。
Barlow を併用するのが前提
SD103S II / SD115S II はいずれも F7.7 の写真向け短焦点屈折で、ADC 単体で使うには焦点比が明るすぎます (SkyInspector の推奨帯 f/15 以上に届かない)。惑星撮影で使う場合は 2x Barlow で F15.4、3x Barlow で F23.1 相当まで持ち上げてから ADC を挟むと、SkyInspector が示す ADC の適合帯に入ります。
出典 (焦点比要件): SkyInspector.co.uk「ADCs work best at high f-ratios ... f/20 and f/40」。焦点比の計算は上記 Vixen 公式仕様 (F7.7) と Barlow 倍率式 (Celestron ナレッジ) から。
バックフォーカスと総重量に注意
SD103S II / SD115S II はどちらもラック&ピニオン式のフォーカサーで、Barlow + ADC + カメラを連ねた光学列を保持する重量負荷が発生します。長時間の惑星動画キャプチャではフォーカサーのたわみや微妙なピント抜けが撮影結果に効いてくるため、フォーカスロックノブを確実に締め、極力軽量な T2 アダプタで光路を組むと安定します。バックフォーカスの絶対値は公式仕様には明記されていないため、実際の組み合わせでの合焦位置は鏡筒 + Barlow + カメラの組み合わせごとに実機確認が必要です。
出典: フォーカサー形式・鏡筒重量は Vixen Global 製品仕様 に基づく。バックフォーカスの数値は公式ページに明記なし。本節の運用上のアドバイスは公式マニュアルに直接記載された数値ではありません。
⑥ ZWO ADC のアライメント手順|「順序を守るだけ」で失敗しない
ZWO 公式 Quick Guide に記載された手順は以下の 3 ステップです。
Step 1|ゼロ位置を確定する
- 白色センターマーカーノブを締め、"ゼロ位置" を明示する。
- 2 本のプリズムレバーをセンターマーカーに揃え、プリズムによる補正がゼロの状態を作る。
- ADC を焦点機に挿入する。
出典: ZWO ADC Quick Guide, Page 3 "Step 1: Zero the ADC"。
Step 2|視野内の水平方向にセンターマーカーを合わせる
ADC は「補正方向を大気分散の逆に向ける」ため、装置全体を鏡筒に対して回転させてセンターマーカーが視野内の水平方向を指すよう合わせます。
- 屈折鏡筒・RC・MCT・SCT で天頂プリズム/対角ミラーを使わない場合、焦点機から見える水平軸は実際の水平方向と一致するため、センターマーカーが水平に指すように ADC を回すだけで済みます。
- Newtonian 反射式や、SCT + 天頂プリズムのように光路にミラーが入る構成では、焦点機から見た水平軸は実際の水平とは一致しないため、まず視野内の水平軸を割り出す作業が必要です。
- ADC が「補正を悪化させる向き」に付いてしまう可能性が半々であるため、試行して補正が改善する側を選びます。
出典: ZWO ADC Quick Guide, Page 3–4 "Step 2: Align with the Horizontal"「adjusting the ADC will make the atmospheric dispersion worse but in the other orientation it will make it better. You need to find which of the two possibilities is correct by experimentation.」
Step 3a|カラーカメラで色縁を消す
- カラーカメラ (例: ZWO ASI カラー機) を ADC に取り付ける。
- FireCapture / SharpCap をカラーモードで起動する。
- 露出を通常の 2〜3 倍にオーバー露出し、彩度を最大にする。惑星の縁に赤・青の色分離が現れる。
- ゼロ位置から始めて、2 本のレバーをセンターマーカーから対称に開いていく。装置本体のスケールで両レバーを同角度に動かせる。
- 惑星縁の赤/青の差がなくなったら補正完了。過補正 (色が反対に出る) に注意する。
出典: ZWO ADC Quick Guide, Page 5–6 "Step 3a: Adjusting the ADC using a Color Camera"。
Step 3b|モノクロカメラの場合
モノクロ機 (ASI 系のモノクロモデル等) を使う場合は、次のいずれかで補正を決めます。
- 先にカラーカメラで Step 3a と同じ手順で補正量を決め、その後モノクロ機に付け替える。
- W47 (紫透過) フィルタを使う。W47 は紫光を通すが赤外域もわずかに通すため、補正されていないと恒星像が縦に 2 個に分かれて見える。この分離が消えるようにレバーを合わせる。
出典: ZWO ADC Quick Guide, Page 6–7 "Step 3b: Adjusting the ADC using a Mono Camera"。
1 時間ごとに水平方向を再アライメントする
Quick Guide には「約 1 時間撮影ごとに水平方向を再アライメントする」旨が明記されています。惑星は日周運動で視野内の方位角が変化するため、最初に合わせたセンターマーカーの向きが徐々にズレていきます。JBAA 論文 (Damian Peach) でも「30〜60 分ごとの再調整が必要」と記載されており、この時間感覚は複数の一次情報で共通しています。
出典: ZWO ADC Quick Guide, Page 6「You need align the horizontal direction again after capturing for about an hour.」および Damian Peach JBAA 2012, p.231「the corrector needs to be adjusted every 30−60 minutes to keep the orientation of the device optimal for dispersion correction.」
⑦ 他社 ADC との位置づけ|「価格帯 × コーティング × 操作系」で選ぶ
ADC は複数のメーカーから販売されていますが、共通する光学原理 (Risley プリズム構成) は同じで、実効的な違いは主にコーティングの波長カバレッジ、プリズム偏角、操作系 (レバー方式か、Pierro Astro MK3 系の回転ノブ方式か) の 3 点にあります。ZWO ADC は UV フレンドリーの AR コート付きで、価格帯・入手性・アダプタ (T2 + 1.25") の両対応という点で万能なポジションを取っています。より短波長 (UV 域) で金星の雲構造を撮るような特殊用途では、より UV 透過に配慮した別ブランドが検討候補になりますが、一般的な木星・土星・火星のカラー撮影では ZWO ADC の光学設計 (2° 偏角・BK7 プリズム・λ/10) で必要充分です。
出典 (ZWO ADC のコーティング・材質・偏角): ZWO 公式製品ページ。ZWO ADC Mark II の重量 200g・アルミボディ・300–700nm マルチコートについては Astromanie 製品ページ を参照 (ZWO 公式ページには本体重量の明記なし)。他社製品との詳細な光学比較は各メーカー公式仕様書に基づく必要があり、本記事では特定モデルの直接比較は行いません。
⑧ 関連商品
本記事で扱った ZWO ADC 1.25" の商品ページと、ADC を活かすための代表的な関連商品 (惑星撮影向けカラーカメラ) は以下です。在庫状況・価格は変動するため、購入前に商品ページで最新情報をご確認ください。
- ZWO 1.25″ ADC (Atmospheric Dispersion Corrector) 商品ページ
- ZWO 天体撮影カメラ・アクセサリ カテゴリ (惑星撮影向けカラー CMOS カメラなど)
⑨ 迷ったらご相談ください|商品ページ・公式 LINE のご案内
本記事で扱った商品ページはこちら
どこよりも安く買うなら公式 LINE
最安値はご相談ください。ご購入前に公式 LINE で最新価格と在庫状況を個別にご案内します。「ZWO ADC」とメッセージをお送りいただくだけで、すぐに担当スタッフが対応します。
- お使いの鏡筒 (Celestron SCT / Vixen 屈折 / ミューロン等) と Barlow の組み合わせに合う光学列構成をご提案
- ASI カラーカメラとの組み合わせによる惑星撮影セットのご相談も歓迎
- LINE 登録で特別クーポン配布中
初めてのお客様へ
LINE 登録が難しい方向けに、メールでも対応いたします。support@tenbundo.com までお気軽にご連絡ください。
最終更新: 2026-07-21/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は ZWO 公式製品ページ・ZWO ADC Quick Guide・英国天文協会 (BAA) 学術記事 (Damian Peach 2012) など一次情報に基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。
⑩ よくある質問
Q1. ADC はどれくらいの高度から効果がありますか?
Damian Peach の JBAA 論文では、標準的な 6 インチ (15cm) 鏡筒であれば白色光では高度 40° あたりまで分散に妨げられずに撮影できるとされています。より高い高度でも大口径鏡筒では分解能が高いため色分離が可視化されます。カラーワンショットカメラを使う場合は、単純な色チャンネル整列では分散を完全には除去できないため、低高度になる惑星 (南中高度が低い時期の火星・土星等) の撮影では ADC の恩恵が大きくなります。
出典: Damian Peach JBAA 2012, p.229, p.231。
Q2. Celestron NexStar 8SE (f/10) にそのまま挿せますか?
光学的には接続可能ですが、素の f/10 で使うと ADC の性能を引き出しにくい (SkyInspector 記載の推奨帯 f/15 以上に届かない) ため、2x Barlow を挟んで f/20 に上げるのが基本です。SCT は主鏡を動かして合焦する構造なのでバックフォーカスの余裕は大きく、ADC 本体高 30mm + T2 アダプタが追加されても合焦できないケースは通常起きません。
出典 (焦点比の要件): SkyInspector.co.uk。Celestron f/10 SCT + 2x Barlow → f/20 の関係: Celestron 公式「All About Barlow Lenses」。
Q3. Vixen SD103S II / SD115S II にも使えますか?
使えます。ただし SD103S II / SD115S II は F7.7 と写真向けの短焦点なので、Barlow なしでは ADC の推奨焦点比に届きません。2x Barlow で F15.4、3x Barlow で F23.1 相当まで持ち上げてから ADC を挟むと SkyInspector が示す ADC の適合帯に入ります。フォーカサーはラック&ピニオン式なので、Barlow + ADC + カメラの光学列重量を支えるためにロックノブを確実に締めてください。
出典 (Vixen 仕様): Vixen Global「Vixen Telescope SD103SII & SD115SII」。
Q4. Barlow は ADC より前 (鏡筒側) と後ろ (カメラ側)、どちらに置きますか?
鏡筒側です。First Light Optics の ZWO ADC 商品ページには「eyepiece -> ADC -> barlow -> diagonal -> telescope」の順が推奨されており、これはカメラ側から見た並びなので鏡筒側から見れば「鏡筒 → 対角 → Barlow → ADC → カメラ (アイピース)」となります。SkyInspector も「ADC は Barlow の直後に置く」と記述しています。
出典: First Light Optics 製品ページおよび SkyInspector.co.uk。
Q5. モノクロカメラでも ADC の恩恵はありますか?
あります。RGB のバンドパスフィルタを通しても、フィルタ幅内 (典型的に 100–150nm) で残る分散があるため、特に青フィルタ画像で顕著に効きます。Peach 論文は「フィルタで分散は減るが治りはしない」と結論づけています。ZWO Quick Guide のモノクロ調整手順 (先にカラーカメラで合わせるか、W47 フィルタで恒星像の縦分離を消す) を利用します。
出典: Damian Peach JBAA 2012, p.230–231および ZWO ADC Quick Guide, Page 6–7。
Q6. 1 回合わせれば撮影中はそのままでよいですか?
いいえ、再アライメントが必要です。ZWO 公式 Quick Guide は「約 1 時間ごとに水平方向を再アライメントする」と明記しています。Peach JBAA 論文はさらに厳しく「30〜60 分ごとに調整する」としています。惑星の方位角は日周運動で変わるため、センターマーカーの水平方向を固定したまま放置すると補正効果が落ちていきます。
出典: ZWO ADC Quick Guide, Page 6および Damian Peach JBAA 2012, p.231。
Q7. ZWO ADC の保証はどうなっていますか?
ZWO 公式では 2 年間の無償保証サービスが記載されています。弊社 (株式会社天文堂) からご購入いただいた場合は、加えて弊社独自の初期不良 60 日 + 3 年保証をお付けしています (製品仕様と別途の販売店保証)。詳細は商品ページまたは公式 LINE でご確認ください。
出典: ZWO 公式製品ページ「2-year free warranty service」。弊社独自の初期不良 60 日 + 3 年保証は当店販売条件 (ZWO 社の製品保証とは別枠)。
⑪ 参考にした一次情報
- ZWO 公式製品ページ「1.25″ ADC (Atmospheric Dispersion Corrector)」
- ZWO ADC Quick Guide (公式マニュアル PDF)
- First Light Optics「ZWO 1.25″ Atmospheric Dispersion Corrector / ADC」製品ページ (T2 スレッド・本体高 30mm)
- SkyInspector.co.uk「Atmospheric Dispersion Corrector – ADC」
- BBC Sky at Night Magazine「How to use an atmospheric dispersion corrector」
- Damian Peach「Atmospheric dispersion and its effect on high resolution imaging」J. Br. Astron. Assoc., 122(4), 2012
- Celestron 公式ナレッジベース「All About Barlow Lenses」
- Vixen Global「Vixen Telescope SD103SII & SD115SII」製品仕様
- Astromanie「ZWO ADC Mark II dispersion corrector for T2 and 1.25" setups」製品仕様
本記事で扱った商品ページはこちら
どこよりも安く買うなら公式 LINE
最安値はご相談ください。ご購入前に公式 LINE で最新価格と在庫状況を個別にご案内します。「ZWO ADC」とメッセージをお送りいただくだけで、すぐに担当スタッフが対応します。
- お使いの鏡筒 (Celestron SCT / Vixen 屈折 / ミューロン等) と Barlow の組み合わせに合う光学列構成をご提案
- ASI カラーカメラとの組み合わせによる惑星撮影セットのご相談も歓迎
- LINE 登録で特別クーポン配布中
初めてのお客様へ
LINE 登録が難しい方向けに、メールでも対応いたします。support@tenbundo.com までお気軽にご連絡ください。
最終更新: 2026-07-21/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は ZWO 公式製品ページ・ZWO ADC Quick Guide・英国天文協会 (BAA) 学術記事 (Damian Peach 2012) など一次情報に基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。