Sky-Watcher WAVE 100i が動かない・ガイドが安定しない・追尾できない|原因切り分けと実機の使いこなし完全ガイド
Sky-Watcher WAVE 100i が動かない・ガイドが安定しない・追尾できない|原因切り分けと実機の使いこなし完全ガイド
Sky-Watcher WAVE 100i は、カウンターウェイトなしでも軽量鏡筒を載せられるストレインウェーブギア(ハーモニックドライブ)式の赤道儀・経緯台両用マウントです。「ガイドのキャリブレーションが失敗する」「追尾にカクつくスパイクが出る」「Bluetooth でつながらない」「ASIAir が認識しない」といったつまずきは、機種特有のクセを知っていれば多くが解決します。本記事は、Sky-Watcher 公式マニュアル・公式製品ページで裏取りした事実に、海外天文ユーザーが Cloudy Nights に投稿した実機での試行錯誤を出典付きで重ねて、切り分けの順番にそって整理しました。文中の「実体験」はすべて弊社が再現検証したものではありませんが、同じ機材を使う方の生きた知見として役立つはずです。
本記事の情報の扱いについて:スペックや数値は Sky-Watcher 公式マニュアル・公式製品ページで確認した事実です。文中で「実体験」と明記した内容は、海外天文ユーザーコミュニティ Cloudy Nights の投稿を投稿者名・投稿年・原文引用・リンク付きで引用したもので、弊社が同一条件で再現検証したものではありません。また WAVE 100i と上位機 150i は仕様が一部異なるため、150i 所有者の知見は「上位機・同系の参考」と明記しています。あくまで運用の参考としてお読みください。
① まず確認するスペックと前提(公式)
WAVE 100i は強い減速比を持つストレインウェーブギア式で、軽量鏡筒ならカウンターウェイトなしで搭載できるのが最大の特徴です。トラブル切り分けの前に、公式の基本仕様を押さえておきましょう。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| マウント形式 | 赤道儀/経緯台 両用 |
| 搭載可能重量 | カウンターウェイトなし 10kg/あり 15kg(製品ページ)。マニュアルは「最大バランス時 15kg=3kgf·m@0.2m」とモーメント基準で記載 |
| 本体重量 | 約 4.2〜4.3kg(マニュアル4.2kg/製品ページ4.3kg) |
| 駆動方式 | ベルト駆動ステッピングモーター+ハーモニック減速機(ストレインウェーブ)。1.8°/step・256マイクロステップ |
| 接続 | USB(Type-B)/Wi-Fi/Bluetooth、SynScan ハンドコントローラ端子、ST-4 オートガイドポート、電源入力 |
| 制御 | SynScan Pro アプリ または SynScan ハンドコントローラ(オプション) |
| ガイド | ST-4 オートガイドポート。ガイド速度 0.125X/0.25X/0.5X/0.75X/1X |
| 緯度範囲 | 0°〜90°(方位調整範囲は20度) |
| 動作温度 | -10℃〜50℃(マニュアル) |
出典: Sky-Watcher 公式 製品ページ/Sky-Watcher 公式 取扱説明書(Specifications)
100i と 150i のいちばん大事な違い:WAVE 100i はモーター部にクラッチがありません(実体験:Cloudy Nights のメガスレッドで 100i 所有者 avpinedo さんが「The wave 100i does not have a clutch in the engines.」と明言・該当スレッド・2025年/弊社未検証)。一方、上位機 150i にはクラッチ(ピン)があります(同スレッドで Sky-Watcher USA の販売アカウント skyward_eyes が説明・2024年)。そのため「クラッチを締め直せ」系の対処は 150i 向けで、100i には当てはまりません。本記事では混同しないよう機種を明記します。
② ガイド・キャリブレーションが安定しない(いちばん多いつまずき)
原因 1|キャリブレーションが「RA calibration failed」で完走しない
症状:オートガイド開始時に「The guided star has not moved far enough, RA calibration failed(ガイド星が十分に動かず、RA キャリブレーション失敗)」が出て先に進めない。他の赤道儀のデフォルト設定では動いていたのに、WAVE では通らない。
原因:ストレインウェーブ機は減速比が大きく、デフォルト設定のままだと星の移動量が不足してキャリブレーションが通らないことがある。加えて、初期ファームウェアのままだとキャリブレーション挙動に不具合が残っている場合がある。
対処:まずモーターコントローラのファームウェアを最新化する(→原因7)。これで解決した実体験が複数あります。あわせてキャリブレーションステップ・ガイド速度の見直し(→原因2)も有効です。
実体験(弊社未検証):Wave 100i に Askar SQA55+ASI2600MC Duo を載せた henbo さんは、EQ6-R Pro のデフォルト設定では動いていたのに同じ「RA calibration failed」に直面したとCloudy Nights のスレッド(2025年)に書いています。原文は「the firmware of the mount probably needed to be updated, which I did, and that solved the problem in my case.」(マウントのファーム更新で自分の場合は解決した)。本人が "in my case"(自分の場合は)と限定している点に留意してください。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書("GUIDE: ST-4 autoguider port." / "Auto-guiding Speed: 0.125X〜1X"・USB は "to connect to a computer or an Android device."=PCでのファーム更新が可能)
原因 2|追尾にカクつく「スパイク」が出る/ガイドグラフが暴れる
症状:キャリブレーションは通るのに、追尾中に急峻でランダムな突き上げ(スパイク)が出る。グラフが片側へ流れ続ける。
原因:急峻でランダムなスパイクはハーモニックドライブ機に共通して起こりやすい挙動で、ガイド速度やキャリブレーションステップが構成に合っていないと顕著になる。
対処:ハーモニック機の「効きやすい定番設定」から始めて構成に合わせるのが近道です。
実体験(弊社未検証):同系ハーモニック機(上位機 150i)の所有者 lviatour さんは、「This is a common issue with harmonic drives. There are rapid and random spikes in tracking.」と述べたうえで、Cloudy Nights のメガスレッド(2025年)で次の定番値を推奨しています(弊社未検証・100i にも一般化されて語られている設定)。
| 項目 | 実体験で推奨された値(弊社未検証) |
|---|---|
| ガイド速度 | 0.5X(0.75X で不安定なら下げる) |
| キャリブレーションステップ | 1300ms 前後 |
| Max RA duration | 300ms |
| Max Dec duration | 280ms |
| ガイド露出 | 1秒前後 |
実体験(弊社未検証):Wave 100i に6kg級APOを載せた Redfish さんは、ガイド速度を 0.75 から 0.5 に下げたら見違えるほど安定したと同スレッドで報告(2025年)。原文「I lowered the guide speed to 0.5. It seems to be way more steady now than on 0.75.」。該当スレッド。
さらに同スレッドや100i のガイド相談スレッドでは、経験者から次の助言が出ています(いずれも実体験ベース・弊社未検証)。Drothgeb さん「キャリブレーション値が大きすぎる(1900ms 等は過大)」。unimatrix0 さん「良いキャリブは各方向9〜12ステップ。子午線・天の赤道付近(真南)で行い、迷えば PHD2 を併用」。tcm2007 さん「multi-star guiding を有効にすると遥かに堅牢(it is much more resilient)」。w7ay さん「片側のピアサイドでキャリブした値を反対側で使うと逆feedbackで暴走する。子午線反転時はガイド画面の Flip を切り替える」。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書(ST-4 ガイドポート/ガイド速度 0.125X〜1X の選択肢)
原因 3|立ち上げ時、設定をどう詰めても安定しない
症状:導入直後、ガイドが「キャリブレーションループ」に陥る、開始してもグラフが上へドリフトし続ける。
原因:ファーム・ガイド設定・極軸合わせ手順・ASIAir 側の自動機能が複合的に絡んでいることが多い。
対処:「ファーム最新化 → ASIAir を工場リセットして最新化 → 余計な自動機能を切る → 従来式の極軸合わせ」と、ひとつずつ素の状態に戻して切り分けるのが有効です。
実体験(弊社未検証):Askar SQA55+ASI533MC Pro+ASI120mini ガイド+Wave 100i+ASIAir mini の構成で立ち上げた BikerJake さんは、当初ガイドがループに陥っていましたが、①ファーム更新 ②ASIAir mini を工場リセットして最新化 ③All Sky Align と New Plate Solve を OFF ④各種設定を見直しという手順で、最終的に300秒露光が安定し RA RMS 約0.3に到達したとCloudy Nights のスレッド(2025年)で報告しています。原文「I am getting stable 300s exposures!」。
また同系ハーモニック機の所有者からは、起動順序を整えるとキャリブレーションが逆方向に動く問題を避けやすい、という助言もあります(実体験・弊社未検証):SynScan アプリで北向きにパーク → 電源OFF → Wave 本体ON → ASIAir ON の順で立ち上げ、ASIAir を切らずに極軸合わせ→キャリブレーションへ進む(座標と東西方向を見失わないため)。該当スレッド(lviatour さん・2025年)。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書(極軸合わせは星合わせ/撮影ベースで行う設計・原因8参照)
③ それでも直らないなら「個体不良」を疑う(見分け方と返品の考え方)
原因 4|空の特定方向でだけ、追尾が周期的に止まる/カクつく
症状:設定をどう変えても、空の特定の方向(特に東の低空など)でだけ、追尾が数秒止まってから星がガクッと中心に戻る、という動きを周期的に繰り返す。
原因:これは設定の問題ではなく、RA軸が特定の位置で機械的に噛み込んでいる「その個体の製造ばらつき(個体不良)」の可能性があります。分解しないと直らない種類の不具合です。
対処:高倍率で空のあちこちを目視で追尾チェックし、特定方向でだけ異常が出るか確認します。設定変更(ガイド値・バランス・ファーム)で改善せず、特定方向だけで再現するなら、設定をいじり続けるより購入店に相談するのが近道です。
実体験(弊社未検証):上位機 150i の所有者 daedalus さんは、導入初日のドリフトアライメント中に製造不良を発見したとCloudy Nights のメガスレッド(2025年)で詳述しています。原文「It was a manufacturing flaw that I found while performing a drift alignment the very first night of use.」――東の星を追尾すると約3秒止まって星が中心からずれ、ガクッと前進して中心に戻る動きを連続反復、東の空でのみ発生。RA軸が極東位置で噛み込んでいた、とのこと。彼は「分解しなければ直せず返品は不可避」と判断し、購入店にメールで詳細を伝えて返品・交換。2週間後に届いた新しい個体は完璧に動いたと書いています。同スレッドでは 100i 所有者の avpinedo さんも特定方向だけのスパイクを報告し、定番設定でも改善しないことから「I don't think it's a configuration thing(設定の問題だとは思えない)」と述べています(avpinedo さんの最終的な結末はスレッド上では確認できませんでした)。
大切な補足:これは「その個体だけ」に起きた製造ばらつきの事例であり、WAVE シリーズ共通の弱点ではありません。むしろ「設定で直る不調」と「個体不良」を切り分ける良い目安になります。弊社でご購入の場合は初期不良60日対応+3年保証がありますので、上記のような明らかな機械的異常があれば、設定で粘らずお気軽にご相談ください。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書(搭載重量・重心の制限/正しい搭載の前提)。個体不良の判断自体は公式記載ではなく、上記は1名の個別事例です。
④ 電源まわりのトラブル
原因 5|電源容量が不足している/高速スルーで脱調する
症状:電源は入るが高速スルー(GOTO)でモーターが脱調する、寒い夜や撮影中に挙動が不安定になる。
原因:電源容量がギリギリだと、モーターが大きな電流を要求する瞬間に電圧が落ち込む。
対処:公式の記載は製品ページが「12V 2A DC」、マニュアルが「12〜16V・35W超(12Vなら3A超/16Vなら2.2A超)」と分かれています。眼視中心なら少ない消費で足りますが、撮影や高速スルーを伴うなら余裕を見て 12V で 3〜5A 級の安定化電源・モバイル電源を選ぶと安心です。
| 出典 | 電源の記載 |
|---|---|
| 公式 製品ページ | 12V 2A DC |
| 公式 取扱説明書 | 12〜16V・35W超(12Vで3A超、16Vで2.2A超)/高めの電圧推奨 |
実体験(弊社未検証):Wave 100i を約1年使う bengreen さんは、「SW recommends any 12 Volt 2 Amp power supply.(メーカー推奨は12V 2A)」「The mount just sips energy(このマウントは電気をほとんど食わない)」とCloudy Nights のスレッド(2026年)に書いています。実際に 73Wh 級のモバイル電源で、127mm三枚玉や8インチSCTを経緯台で2〜3時間眼視してもほとんど減らなかったとのこと。一方、撮影機材も同じ電源で賄いたい人向けには、Vince_VdB さんが「Pegasus Astro の 12V 10A モデルを使っている(マウント+撮影機材を賄える)」、Recorte さん(150i 経験ベース)が「品質の良い認証済み AC/DC を使え」、Speedy1985 さんが「眼視だけなら LiFePO4 バッテリーで十分」と、それぞれの運用を共有しています(いずれも弊社未検証)。眼視は小容量で足り、撮影は余裕を持たせるという温度感が読み取れます。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 製品ページ(12V 2A)/公式 取扱説明書(Power Rating >35W, >3A@12VDC、"higher voltage is recommended")
原因 6|電源プラグの規格・極性が合っていない
症状:手持ちのアダプタを挿しても通電しない、すぐ落ちる。
原因:プラグ径・極性が合っていない、または無安定化(非レギュレート)アダプタを使っている。
対処:電源コネクタは外径5.5mm/内径2.1mmのバレルプラグ・センタープラス。公式マニュアルは「無安定化ACアダプタを使わないこと」と明記しています。汎用アダプタを使う場合は径・極性・安定化を必ず確認してください。
実体験(弊社未検証):前出の bengreen さんも「The mount's input socket is DC 5521 center positive.(入力ソケットは5521=5.5/2.1mmのセンタープラス)」と同スレッドで述べており、公式マニュアルの記載と一致します。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書("Barrel Plug: 2.1mm I.D, 5.5mm O.D., central positive" / "Do not us an unregulated AC-to-DC adapter.")
⑤ ファームウェアの更新(手順とつまずき)
原因 7|ファームウェアが古い/更新でエラーが出る
症状:ガイドのキャリブレーション失敗や挙動不良が、設定を見直しても改善しない。あるいは更新しようとするとエラーが出て進めない。
原因:モーターコントローラのファームウェアが初期バージョンのまま。更新ツール(Loader)の使い方・接続順序でつまずくことも多い。
対処:Sky-Watcher 公式の「Motor Control Firmware」配布ページから最新版を入手し、Windows のファームウェアローダーと USB ケーブルで更新します。
実体験(弊社未検証):100i のガイド相談スレッドでは henbo さんが、モーターコントローラ「MC030 をバージョン 3.59」に更新したらキャリブレーション問題が解決し、更新には USB 接続で20〜30分ほどかかったと書いています(2025年)。一方、ファーム更新の専用スレッドでは、Loader と新ファーム(v3.66 など)を用意しても更新中にエラーが出て進めないという声(skipstarry さん・Alan S さん・2026年)が複数あります。経験者の Procyon さんは「そのエラーは出がち。もう一度ボタンを押せばよいこともある」と助言する一方、Alan S さんは「何度も試したがダメだった」と返しており、必ずしも全員に効くわけではない点に注意してください。
SynScan ハンドコントローラ(HC)側の更新モードの入り方(実体験・弊社未検証):同スレッドの Procyon さんによると、HC を更新モードにするには「『0』と『8』キーを同時に押しながら電源を入れると画面に『SynScan Update』と表示される。キーを離して USB ケーブルを PC に接続するとアップロードできる」。原文「press and hold the "0" and "8" keys together, than turn on the power... display "SynScan Update"... plug in the USB cable to the PC.」。なおWi-Fi 対応マウントの本体ファームは、先に PC をマウントの Wi-Fi に接続してから Wi-Fi 用ローダーで更新する必要があり、これは SynScan 全般の手順で WAVE 100i 専用ではない点に留意してください。該当スレッド(2026年)。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書(USB は "Communication port to connect to a computer or an Android device."=PC接続が可能)。最新ファームは Sky-Watcher 公式のファームウェア配布ページから入手してください。
⑥ 接続できない(USB / Wi-Fi / Bluetooth / ASIAir)
原因 8|Bluetooth でつながらない(スマホのBT設定に出てこない)
症状:スマホの Bluetooth 設定にマウントが現れない、または見えてもペアリングできない。
原因:WAVE の Bluetooth は、他の機器のように OS 側で「ペアリング」する方式ではありません。そのため iOS の Bluetooth 設定画面には機器として現れず、設定からペアリングしようとすると失敗します。
対処:スマホの「位置情報サービス」をONにし、SynScan アプリを開いて、アプリ内の「接続設定」から BLE を選んで接続します。これが正しい手順です。
実体験(弊社未検証):100i 所有者の DiegoN さんが、この落とし穴と解決法をCloudy Nights の「Wave 100i and Bluetooth」スレッド(2025年)で明快に書いています。原文「wave mount BT doesnt "Pair" like other devices.」――スマホの位置情報サービスをONにして SynScan を開き、設定→接続設定で BLE を選び、戻って「connect」を押すとマウントが一覧に出る、とのこと。別の所有者 EGregerson さんも同じ方法で解決を確認しています。上位機 150i でも同様で、150i の Bluetooth スレッドでは NY2KW さんが「BT works !!(ちゃんと動く)」、bill.beauchemin さんが「150i は iOS 設定上の BT 機器としては現れないが、SynScan アプリからは Wi-Fi 同様に繋がる」と報告しています(いずれも弊社未検証)。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書("Support USB, Wi-Fi and Bluetooth connection."・SynScan アプリでの制御)
原因 9|ASIAir がマウントを認識しない
症状:ASIAir に接続してもマウントが認識されない、リストに WAVE が無い。
原因:マウント選択や接続ケーブル、ファームのバージョンが噛み合っていない。
対処:ASIAir のマウント選択では WAVE 専用項目が無いため、「AZ-GTi/SynScan Wi-Fi」を選ぶと認識できた、という報告が複数あります。付属の USB ケーブルでそのまま動いたケースもあれば、Sky-Watcher サポート推奨の RJ45-USB ケーブルで解決したケースもあり、まずは付属ケーブル+マウント選択の見直し、改善しなければファーム最新化、を順に試すのが安全です。
実体験(弊社未検証):Cloudy Nights の「Wave 150i and ASI AIR」スレッド(2025年・上位機 150i の事例)では意見が分かれています。groupoid さんと karstenkoch さんは「付属の USB ケーブルで箱出しのまま動いた。マウントは AZ-GTi/SynScan Wi-Fi を選べばよい」と報告。スレ主 evrimi さんは認識せず苦労し、「Sky-Watcher サポート推奨の RJ45-USB ケーブルを買ったら ASIAir が即座にマウントを認識した(problem solved)」と解決。一方 lviatour さんは「普通の USB ケーブルでも問題なく動く。マウントのファームを最新に保つだけ。わざわざ専用ケーブルを使うと『ケーブルが要らない』というこのマウント最大の利点を失う」と反論しています。Sky-Watcher USA の販売アカウント skyward_eyes は「(制御ソフト側で)EQMOD に設定したか?」と起点を確認しています。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書(USB/Wi-Fi 接続対応・PC/Android との通信ポート)。ASIAir は ZWO 製サードパーティ機器のため、対応状況は各社の最新情報をご確認ください。
原因 10|PC・アプリと接続できない(端子の取り違え)
症状:SynScan アプリやステラショット等から認識されない。
原因:接続経路(USB / Wi-Fi / Bluetooth)と端子の取り違え。
対処:本機は USB(Type-B)・Wi-Fi・Bluetooth に対応。PC とは USB(同梱は Type-A↔Type-B ケーブル)で通信でき、SynScan Pro アプリは Wi-Fi 経由で制御します。ハンドコントローラは専用の HAND CNTRL 端子に接続します(USB 端子とは別)。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書("USB: Communication port..." / "HAND CNTRL" / "Support USB, Wi-Fi and Bluetooth connection.")
⑦ 極軸合わせ・追尾のトラブル
原因 11|極軸望遠鏡を探してしまう
症状:極軸合わせの方法が分からない、極軸望遠鏡が見当たらない。
原因:WAVE 100i は極軸望遠鏡を持たない設計で、合わせ方が従来の赤道儀と異なる。
対処:公式は「星合わせ(SynScan の2スター/多スターアライメント)」または「撮影による極軸合わせ(SharpCap Pro / PHD2)」を前提としています。緯度目盛と緯度・方位の微調整ノブで追い込みます。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書("Polar Alignment based on Star Alignment / based on Imaging(SharpCap Pro and PHD2)"・極望の記載なし)
原因 12|ASIAir の All-Sky 極軸合わせで合いにくい
症状:ASIAir の All-Sky Polar Alignment を使うと極軸が決まりにくい・追尾が流れる。
原因:鏡筒構成やピントの状態によっては All-Sky PA がうまく機能しないことがある。
対処:All-Sky PA を無効化し、従来式の極軸合わせに切り替えると安定したという報告があります。極軸合わせ時はピントをしっかり合わせておくと精度が出やすくなります。
実体験(弊社未検証):前出の henbo さんは「the All sky polar alignment in the ASIAir have also caused me issues... now I use the traditional polar alignment instead(ASIAir の All-Sky PA で問題が出たので、今は従来式の極軸合わせを使っている)」とCloudy Nights のスレッド(2025年)に書いています。投稿者個人の構成での経験です。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書(極軸合わせは星合わせ/撮影ベースで行う設計)
⑧ 搭載重量・バランス・カウンターウェイト
原因 13|カウンターウェイトを「バランス用」と思い込む
症状:カウンターウェイトでバランスを取ろうとしてもしっくりこない。
原因:ストレインウェーブ機のカウンターウェイトは、従来赤道儀のような「左右の釣り合わせ」用ではない。
対処:公式マニュアルは「10kg 未満の鏡筒は赤経(RA)軸のバランス調整が不要」と明記しています。カウンターウェイトは重い鏡筒を載せるときに重心・トルクを許容範囲に収めるためのもの、と理解すると運用しやすくなります。搭載重量はモーメント(重心までの距離×重さ)で効くため、重く長い鏡筒は数値の余裕を多めに見てください(公式:カウンターウェイトなし10kg/あり15kg、最大バランス時3kgf·m=15kg@0.2m)。
実体験(弊社未検証・上位機 150i の参考):同系の 150i では、より重いリグでの実績が共有されています。lviatour さんは SW Esprit 120ED(焦点約858mm)+一眼などで10kg超・カウンターウェイト2×5kgを載せ、42分の撮影で Total RMS 0.35〜0.70 を記録(該当スレッド・2025年)。bill.beauchemin さんは「PHD2 .21px」と絶好調のガイドを報告。なお純正カーボン三脚の剛性に不満を持った NY2KW さんは「TS-Optics(米加では Starfield)の Tri-Pier に替えたら遥かに安定した」と述べています。WAVE 100i は 150i より軽量・低搭載重量クラスなので、これらは「上位機での目安」としてお読みください。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 製品ページ(10kg/15kg)/公式 取扱説明書("Telescopes with a weight below 10 kg do not need RA balancing." / "Maximum Balanced Payload: 3kgf·m (15kg @0.2m)")
原因 14|寒冷地・運搬での注意
症状:冬季の遠征で挙動が不安定になる/運搬時の扱いが心配。
原因:低温では電源・グリスの状態が影響する。運搬ケースの扱いにも注意が要る場合がある。
対処:公式の動作温度は -10℃〜50℃。これを下回る環境では電源容量に余裕を持たせます。なお、ある 100i 所有者(bengreen さん)は運搬ケースの側面パネルが重みで割れたとCloudy Nights のスレッドで報告しています(原文「I've had one panel crack」)。これは1名の個別事例で製品共通の不具合ではありませんが、ケースは横倒しで重量をかけないなど丁寧に扱うと安心です。
公式裏取り: Sky-Watcher 公式 取扱説明書("Operational Temperature: -10°C 〜 50°C")
⑨ 機種選びで迷ったら(WAVE 100i / 150i)
どちらもストレインウェーブ式で運用思想は共通ですが、選び分けの目安があります。WAVE 100iは軽量(本体約4.2kg)でモーター部にクラッチが無く、軽量鏡筒をカウンターウェイトなしで手軽に運べるのが魅力。小型APO・カメラレンズ〜中型鏡筒の撮影や眼視に向きます。WAVE 150iはクラッチ(ピン)を備え、より重く長い鏡筒(実体験では10kg超・焦点860mm級)まで見据えられます。長焦点・大型鏡筒での撮影を予定するなら 150i、機動性・軽さ重視なら 100i、という選び分けが分かりやすいでしょう。具体的な鏡筒重量・焦点距離からの相性判断は、公式 LINE でも個別にご相談いただけます。
⑩ 本記事で扱った商品ページ・公式 LINE のご案内
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⑪ よくある質問(FAQ)
Q. WAVE 100i はカウンターウェイトなしで使えますか?
A. 公式の搭載可能重量は「カウンターウェイトなし10kg/あり15kg」です。マニュアルには「10kg 未満の鏡筒は赤経軸のバランス調整が不要」とあり、軽量鏡筒ならカウンターウェイトなしで運用できます。出典: 公式 製品ページ/公式 取扱説明書
Q. ガイドのキャリブレーションが失敗します。どうすれば?
A. まずモーターコントローラのファームウェアを最新版に更新してください。実体験ではファーム更新(MC030 v3.59)でキャリブレーション失敗が解消した報告があります。あわせてガイド速度を0.5に下げる・キャリブレーションステップを1300ms前後にする・multi-star guiding を有効にする・ASIAir では従来式の極軸合わせに切り替える、などが有効です。【ユーザー実体験・未検証】出典: Cloudy Nights スレッド(投稿者 henbo ほか・2025年)
Q. 設定を変えても特定方向だけ追尾が止まります。故障ですか?
A. 設定を変えても「空の特定方向でだけ」周期的に止まる・カクつく場合は、設定ではなく個体の機械的な不具合(RA軸の噛み込み)の可能性があります。実体験では、同様の症状を分解せずに直すことはできず、返品・交換で新個体が正常動作した事例が報告されています。弊社でご購入の場合は初期不良60日対応+3年保証がありますので、お気軽にご相談ください。【ユーザー実体験・未検証/個別事例】出典: Cloudy Nights メガスレッド(投稿者 daedalus・150i/2025年)
Q. Bluetooth がスマホに表示されません。
A. WAVE の Bluetooth は他機器のような「ペアリング」をしないため、スマホの Bluetooth 設定には現れません。スマホの位置情報サービスをONにして、SynScan アプリ内の「接続設定」から BLE を選んで接続してください。【ユーザー実体験・未検証】出典: Cloudy Nights スレッド(投稿者 DiegoN・2025年)
Q. 電源は何アンペアあれば安心ですか?
A. 公式の記載は製品ページ「12V 2A」、マニュアル「35W超(12Vで3A超)」と分かれています。眼視中心なら少ない消費で足りますが、撮影・高速スルーを伴うなら余裕を見て 12V 3〜5A 級が安心です。コネクタは外径5.5/内径2.1mm・センタープラス、無安定化アダプタは不可です。出典: 公式 取扱説明書(Power Rating >35W)
参考にした一次情報・出典
- Sky-Watcher 公式 製品ページ: https://www.skywatcher.com/product/wave-100i/
- Sky-Watcher 公式 取扱説明書(PDF・Copyright Sky-Watcher): https://www.firstlightoptics.com/user/products/large/wave100i.pdf
- ユーザー実体験(弊社未検証): Cloudy Nights「Struggle with Guiding on a Sky-Watcher Wave 100i」 スレッド(投稿者 henbo / BikerJake ほか・2025年)
- ユーザー実体験(弊社未検証): Cloudy Nights「Power supply for the SW Wave i100?」 スレッド(投稿者 bengreen ほか・2026年)
- ユーザー実体験(弊社未検証): Cloudy Nights「Sky-Watcher Mount Motor Controller Firmware Updates」 スレッド(投稿者 Procyon ほか・2026年)
- ユーザー実体験(弊社未検証): Cloudy Nights「Sky-Watcher Wave 100i and 150i discussion」 スレッド(投稿者 lviatour / Redfish / daedalus / avpinedo ほか・2024〜2026年)
- ユーザー実体験(弊社未検証): Cloudy Nights「Wave 100i and Bluetooth」 スレッド(投稿者 DiegoN ほか・2025〜2026年)
- ユーザー実体験(弊社未検証): Cloudy Nights「Wave 150i and Bluetooth Connectivity?」 スレッド(投稿者 NY2KW ほか・2025年)
- ユーザー実体験(弊社未検証): Cloudy Nights「Wave 150i and ASI AIR - Need help」 スレッド(投稿者 evrimi / lviatour / groupoid ほか・2025年)
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最終更新: 2026-05-30/執筆: 天体ショップ スタッフ/本記事のスペック・数値は Sky-Watcher 公式マニュアル・公式製品ページに基づいて記載しています。「実体験」と明記した内容は Cloudy Nights の投稿を投稿者名・年・出典リンク付きで引用したもので、弊社が再現検証したものではありません。100i と 150i で仕様が異なる点(クラッチの有無等)は本文で明記しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は記載していません。保証は弊社独自の初期不良60日対応+3年保証です。