Askar SQA70 鏡筒|入門・はじめての完全ガイド|70mm f/4.8 クインタプレット Petzval アストログラフ

Askar SQA70 鏡筒|入門・はじめての完全ガイド|70mm f/4.8 クインタプレット Petzval アストログラフ

Askar SQA70 は、口径 70mm/焦点距離 336mm/f/4.8 のクインタプレット(5 枚玉)Petzval アストログラフです。光学系内部に像面湾曲補正を組み込んでおり、フルフレーム(44mm)対角まで「別売フラットナー無し」でシャープな星像が得られます。本記事では、はじめて SQA70 を導入する方が押さえるべき仕様の意味、Petzval 光学系の基礎、f/4.8 という「速さ」が撮影に与える影響、後端まわり(M42/M48/M54 アダプタとバックフォーカス 55mm)の理解、必要機材の選び方、兄弟モデル(SQA55/SQA85/SQA106)との位置づけまで、メーカー公式情報のみを根拠に解説します。

① Askar SQA70 とは? — 「Petzval × 70mm × f/4.8」の意味

Askar SQA70 は、Jiaxing Sharpstar Optical Instrument 社(中国・嘉興)が「SQA シリーズ」として展開する、クインタプレット Petzval アストログラフの 70mm モデルです。発売は 2025 年 3 月 7 日。同シリーズには SQA55/SQA60 pro/SQA70/SQA85/SQA106/SQA130 が並びますが、SQA70 は「フルフレーム対応・3kg 級・f/4.8」というバランスから、はじめての本格 APO アストログラフとしての選択肢になります。

出典: Sharpstar Optics SQA70 製品ページ(光学系・SQA シリーズ)/Scope Trader「New Askar SQA70 launched」2025-03-07(発売日)

「Petzval」と「クインタプレット」とは

Petzval(ペッツバール)レンズは、1840 年にハンガリー出身の数学者 Joseph Petzval がウィーンで設計した古典的レンズ形式で、原型は当時の人物写真用ポートレートレンズです。前群と後群の 2 グループに分かれており、後群が像面湾曲を補正するのが特徴。現代の Petzval アストログラフは、この古典構造を踏襲しながら ED/SD 等の特殊低分散ガラスを組み込んだもので、4 枚玉なら「クァドルプレット」、5 枚玉なら「クインタプレット」、6 枚玉なら「セクスタプレット」と呼ばれます。SQA70 はこの中の 5 枚玉構成です。

出典: Wikipedia「Petzval lens」(設計年・設計者・原型・第 2 群による像面湾曲補正)

② 仕様一覧(メーカー公表値・フル仕様表)

項目 仕様
光学系 空気間隔クインタプレット Petzval APO(ED ガラス 2 枚を含む 5 枚玉)
有効口径 70mm
焦点距離 336mm
焦点比 f/4.8
イメージサークル フルフレーム対応(44mm 対角)
スポット径 RMS 中心 1.184μm 以下/44mm 周辺 2.4μm 以下
相対照度 44mm イメージサークルで 90% 超
フォーカサー 2.5 インチ デュアルスピード ラックアンドピニオン/ストローク 32mm
ローテーター 360° 目盛り付き(ロックネジ付き)
後端アダプタ M42/M48(M48×0.75 フィルター内ネジ付き)/M54 の 3 種同梱
バックフォーカス 37〜68mm の範囲で使用可(推奨 55mm)
鏡筒バンド/アリガタ 一体型鏡筒バンド(両側 M4・M6 取付孔)/ビクセン規格アリガタ同梱
ファインダーベース 3 箇所(ハンドル上面+フォーカサー両側)
全長 332mm(フード収納時)/372mm(フード伸長時)
重量 OTA 単体 2.68kg/鏡筒バンド・アリガタ込み 3.5kg
同梱品 OTA 本体+オックスフォードクロス専用キャリングケース(メーカー標準)/日本販売モデルは M42・M48・M54 アダプタ、鏡筒バンド、アリガタ、伸縮式フード同梱

出典: Sharpstar Optics SQA70 製品ページ(光学設計・寸法・後端規格・同梱品)/Starizona SQA70 ページ(スポット径・相対照度・MTF)/First Light Optics SQA70 ページ(フォーカサー型式・ストローク 32mm)/All-Star Telescope SQA70 ページ(鏡筒バンド構造・ファインダーベース 3 箇所)/弊社 SQA70 商品ページ(国内モデル同梱品)

図 1: 鏡筒外形寸法(メーカー公表値ベース)

全長 332mm(フード収納時) 全長 372mm(フード伸長時) フォーカサー 鏡筒本体(口径 70mm/焦点距離 336mm) 伸長フード

図 1 出典: Sharpstar Optics SQA70 製品ページ 公表寸法(全長 332mm/372mm、口径 70mm、焦点距離 336mm)に基づく簡易模式図。形状の細部はメーカー公表写真と本記事の SVG で完全一致するものではありません。

③ Petzval(クインタプレット)光学設計の基礎

本機の光学的な「肝」は、内蔵フラットナーを別途追加せずに フルフレーム対角まで像面が平坦であることです。これが Petzval 形式の最大の利点で、SQA70 はその利点を 5 枚玉構成で実現しています。

Triplet APO + 別売フラットナーとの違い

一般的なトリプレット APO(3 枚玉アポクロマート)は色収差は良く補正されていますが、像面湾曲は残ります。そのため天体写真では「専用フラットナー(または専用リデューサー兼フラットナー)」を後端に追加して像面湾曲を補正し、はじめてフルフレームのコーナーまで点像になります。この際、フラットナー~センサー間の距離(バックフォーカス)を 0.1mm 単位で合わせ込む必要があり、初心者にとっては最初の壁になりがちです。

これに対して Petzval(クインタプレット)方式は 後群レンズで像面湾曲をあらかじめ補正するため、専用フラットナーを噛ませる必要がありません。バックフォーカス管理は「ピントが合う位置で撮ればコーナーも合っている」というシンプルさになります(推奨 55mm は「カメラ+フィルタードロワー等を組んだ合計後端長」の目安です)。

出典: Wikipedia「Petzval lens」(第 2 群が像面湾曲を補正・現代 Petzval は「フラットナー内蔵」)/Sharpstar SQA70 公式(クインタプレット Petzval APO の記述)

スポット径と相対照度(公式公表値)

指標 中心 44mm 周辺
スポット径 RMS 1.184μm 以下 2.4μm 以下
相対照度 100%(中心基準) 90% 超
MTF(10 LP/mm 全帯域) 0.9 超(全画面で 0.9 を上回る)

1.184μm/2.4μm という RMS 半径は、現行のフルフレーム冷却 CMOS(ZWO ASI2400MC Pro 等、画素ピッチ 5.94μm 級)の 1 画素より十分に小さいため、コーナーの星像も「点」として記録されます。相対照度 90% 超も、フラット補正前提のディープスカイ撮影では十分実用域です。

出典: First Light Optics SQA70 ページ(中心 1.184μm/44mm 周辺 2.4μm/中央以外で 90%)/All-Star Telescope SQA70 ページ(MTF 10LP/mm 全画面 0.9 超)

④ f/4.8 という「速さ」がもたらすもの

焦点比 f/4.8 は、天体写真の分類では 「fast(速い)」 に位置づけられます。焦点比とセンサー照度は 2 乗の関係で、同一センサー・同一被写体・同一 ISO(ゲイン)であれば f/4.8 は f/10 の約 (10/4.8)² ≒ 約 4.34 倍の光量を稼ぎます。

初心者にとっての具体的メリット

  • サブ露出を短くできる: 1 コマあたりの露光時間が短くて済むため、赤道儀のピリオディックエラー・ガイディング誤差・突発的な風揺れの影響を受けにくい。ボツ率が下がる。
  • 1 晩あたりのトータル露光時間を稼げる: 短いサブを多数積めるので、限られた晴れ時間でも統計的に十分な S/N を得やすい。
  • ベランダ・自宅運用との相性: 月や街明かりの中でも、短時間露光×多枚数で星雲を浮かび上がらせやすい。

出典: Celestron Knowledge Base「F-Numbers and F-Stops Explained」(焦点比とセンサー照度は 2 乗反比例・f-値が小さいほど「fast」)

焦点距離 336mm の画角イメージ

焦点距離 336mm は、フルフレームセンサー(36×24mm)と組み合わせると約 6.1° × 4.1° の画角になります。これはアンドロメダ銀河 M31(視直径約 3°)が画面いっぱいに収まる広さで、北アメリカ星雲・カリフォルニア星雲・プレアデス周辺といった「大きな対象」を一発で構図に収められるサイズです。一方で、惑星撮影や小さな系外星雲(M51 等)にはやや広すぎるため、SQA70 は 「広視野ディープスカイ専用機」 として割り切るのが正解です。

⑤ 後端まわりの理解:M42/M48/M54 アダプタとバックフォーカス 55mm

SQA70 の後端には 360° ローテーターがあり、その先に M42/M48/M54 の 3 種類の後端アダプタが同梱されます。すべて Sharpstar 公式の同梱品で、別売ではありません。これにより、カメラ側の口径・スレッド形状に合わせて最適な接続を選べます。

同梱アダプタ 想定接続先
M42(T-mount 規格) 汎用カメラマウントアダプタ/一部 APS-C 冷却カメラの直結
M48(M48×0.75 フィルター内ネジ付き) 2 インチネジ込みフィルター(Hα/OIII/Duo Band 等)/M48 直結カメラ
M54 M54 ネジを持つ ZWO 製・Askar 製フィルタードロワー/フルフレーム冷却カメラ(ASI2400MC Pro/ASI2600MC AIR 等)

バックフォーカス 55mm の数え方

SQA70 のバックフォーカス(後端アダプタ基準面から撮像面までの距離)は 37〜68mm の範囲で使用可、推奨 55mm です。「合計 55mm」は以下のすべての要素の厚みを足し算した値です。

  • 後端アダプタ → フィルタードロワー(例: ZWO FD-M54 ≒ 20mm)
  • フィルタードロワー → カメラ前面までのスペーサー
  • カメラのセンサー前面までの内部距離(例: ASI2600MM Pro M48 で 17.5mm、M54 で 17.5mm)

合計が 55mm からズレた場合の許容範囲は ±13mm 程度(37〜68mm)ですが、コーナー像が崩れる前に「合焦点ストロークの余裕」を使い切るリスクがあるため、可能な限り推奨 55mm に近づける構成を組むのが安全です。なお、Petzval 設計の特性上 正確な合計距離を 0.1mm 単位で追い込む必要はありません(フラットナー外付け方式と異なり、本機内部で像面湾曲は既に補正済みのため)。

出典: Sharpstar SQA70 公式(後端 37-68mm/推奨 55mm/M42・M48・M54 同梱)/Wikipedia「Petzval lens」(Petzval は外付けフラットナー不要)

図 2: 後端アダプタとバックフォーカス概念図

SQA70 後端 M54 M48 M42 フィルター ドロワー 冷却カメラ センサー面 推奨バックフォーカス 55mm(範囲 37〜68mm)

図 2 出典: Sharpstar Optics SQA70 製品ページ の後端アダプタ仕様(M42/M48/M54)とバックフォーカス公表値(37-68mm、推奨 55mm)に基づく概念図。スペーサー厚やカメラ寸法は実機実寸ではありません。

⑥ 必要機材の選び方(カメラ・赤道儀・ガイドスコープ・EAF)

カメラ(メーカーサンプル機との組合せ)

Sharpstar 公式 SQA70 ページのサンプル画像クレジット欄では、以下のカメラとの組合せが紹介されています。

  • ZWO ASI533MC Pro(撮影者: Brandon Boss)— 1 インチ正方形センサー。画素ピッチ 3.76μm。月夜・光害下のナローバンド派に。
  • ZWO ASI2600MC AIR(撮影者: Sascha Wyss、郑寅杰)— APS-C 26MP CMOS。SQA70 の 44mm IC を生かしきれないが、扱いやすく結果も出る代表機。

SQA70 の 44mm イメージサークルをフル活用したい場合は、ZWO ASI2400MC Pro(フルフレーム)や同等のフルフレーム冷却 CMOS との組合せが本命になります。一方、はじめての 1 台としては APS-C クラス(ASI2600MC AIR/ASI2600MC Pro/ASI533MC Pro)から始めるほうが現実的で、SQA70 のコーナーまでの平坦性を「APS-C では一切心配しなくてよい余裕」として享受できます。

出典: Sharpstar Optics SQA70 製品ページ "Images" セクション(サンプル画像のカメラクレジット)

赤道儀

SQA70 は 鏡筒バンド・アリガタ込みで 3.5kg。これにフルフレーム冷却カメラ(約 1.0〜1.2kg)、フィルタードロワー、ガイドスコープ、ケーブル類を載せた場合の実搭載重量は 約 5〜6kg になります。一般的な「赤道儀のカタログ最大ペイロード」は写真撮影時にはその約 50% が実用上限とされるため、カタログ値 10kg 級以上の赤道儀を選ぶと安心です。本機の重量帯は 波動歯車減速機を採用した小型赤道儀(例: ZWO AM3/AM5N)がもっとも親和性が高く、ベランダ運用にも遠征運用にも振り回せます。

ガイドスコープ/EAF

SQA70 はフォーカサー両側に マルチファインダーベースを 2 箇所、加えてハンドル上面にも 1 箇所、合計 3 箇所のファインダーベースを備えます。これは「ガイドスコープ・電動フォーカサー(EAF)・将来追加機材」を分解せずに同居させられる設計で、機材を組み替えるたびに位置を調整する必要がありません。

電動フォーカサー(ZWO EAF/EAF Pro 等)はラックアンドピニオン式フォーカサーに後付けで装着可能ですが、SQA70 の 2.5 インチ フォーカサー専用の取付ブラケットは サードパーティ製(Astroasis Oasis Focuser 等)が SQA70 互換を明記している例があるため、購入前に「SQA70 専用ブラケットが付属するか」を必ず確認してください。

出典: All-Star Telescope SQA70 ページ(ファインダーベース 3 箇所、フォーカサー両側+ハンドル上面)/Sharpstar SQA70 公式(2.5 インチ デュアルスピード ラックアンドピニオン)

フィルター

SQA70 の M48 後端アダプタは M48×0.75 のフィルター内ネジを備えており、市販の 2 インチネジ込みフィルター(Hα、OIII、Duo Band、UV/IR カット等)を「アダプタの中に直接ねじ込む」運用が可能です。フィルターを撮影中に交換する用途には、Askar や ZWO の M54 フィルタードロワー(FD-M54 等)を後端に挟む構成が一般的です。SQA70 の M54 アダプタはこのドロワー類と機械的に整合します。

出典: Sharpstar SQA70 公式(M48×0.75 フィルター内ネジ・M54 アダプタ同梱)

⑦ 専用フラットナー/リデューサーは「現時点では未発売」

Askar の純正アクセサリーラインナップ上、SQA70 専用のリデューサー/フラットナーは 2026 年 6 月時点で発売されていません。Sharpstar Optics 公式の "APO reducers & flatteners" 製品一覧に掲載されているのは 103APO/120APO/140APO/160APO/185APO(いずれも APO シリーズ)向けで、SQA シリーズ向けの reducer/flattener はラインナップに含まれていません。

これは光学設計上「Petzval は元々フラットナー内蔵で、外付けフラットナーを噛ませる必要がない」ことの裏返しでもあります。一方で、「焦点距離を短くしてさらに広視野化したい」「f 値をさらに明るくしたい」という用途では SQA70 はネイティブ運用のみになる点を、購入前に理解しておく必要があります。

出典: Sharpstar Optics「APO reducers & flatteners」製品一覧(SQA 系の掲載なし・APO 系のみ)

⑧ 兄弟モデル比較(SQA55 / SQA70 / SQA85 / SQA106)

SQA シリーズは「すべて f/4.8 で揃えた Petzval シリーズ」です。アパーチャを上げると焦点距離が伸びるため、画角と画像スケールの選択肢として位置づけるとシリーズ内の選び分けが見えてきます。

モデル 口径 焦点距離 f 値 イメージサークル OTA 重量 推奨 BFL
SQA55 55mm 264mm f/4.8 フルフレーム 44mm 1.84kg 55mm
SQA70 70mm 336mm f/4.8 フルフレーム 44mm 2.68kg 55mm
SQA85 85mm 408mm f/4.8 フルフレーム 3.64kg 55mm(40-70mm)
SQA106 106mm 509mm f/4.8 中判 55mm(フルフレーム包含) 5.82kg 55mm(48-78mm)

出典: SQA55 公式SQA70 公式SQA85 公式SQA106 公式(4 機種の公表仕様)

SQA70 はこういう人に向く

  • アンドロメダ銀河 M31/プレアデス M45/カリフォルニア星雲 NGC1499/北アメリカ星雲 NGC7000 など「大きな対象」を一発で構図に収めたい人
  • SQA55 の 264mm では広すぎ、SQA85 の 408mm では狭すぎる「中間の画角」を求める人
  • OTA 重量 3kg 級・全長 33cm 級の運びやすさを優先したい人(ベランダ運用+遠征運用の両立)。
  • 専用フラットナー/リデューサーを買い足さず、ネイティブ f/4.8 のまま運用する意思がある人

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最終更新: 2026-06-25/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は Sharpstar Optics(Askar 製造元)公式製品ページ・Petzval lens に関する公開資料・Celestron 公式 Knowledge Base に基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。

⑩ よくある質問(FAQ)

Q1. SQA70 に専用フラットナーやリデューサーは必要ですか?

A. 不要です。SQA70 はクインタプレット Petzval 設計のため、5 枚玉の光学系内部に像面湾曲補正機能が組み込まれており、フルフレーム 44mm 対角まで「別売フラットナー無し」でシャープな星像が得られます。リデューサー(焦点短縮)については Sharpstar 公式の reducer/flattener 一覧に SQA 系は掲載がなく、2026 年 6 月時点で SQA70 専用品は発売されていません。ネイティブ f/4.8・336mm で運用するのが前提です。

Q2. バックフォーカスは厳密に 55mm に合わせる必要がありますか?

A. 推奨は 55mm ですが、Sharpstar 公式は 37〜68mm の範囲で使用可と公表しています。Petzval 設計の特性上、フラットナー外付け方式と異なり 0.1mm 単位での追い込みは不要です。ただし合焦点ストロークに余裕を持たせる意味で、可能な限り 55mm 付近を狙うのが安全です。フィルタードロワー(例: ZWO FD-M54 約 20mm 厚)+カメラの内部後端距離(例: ASI2600MM Pro M54 17.5mm)+必要なスペーサーで合計 55mm を作るのが基本形です。

Q3. どの赤道儀に載せられますか?

A. SQA70 は鏡筒バンド・アリガタ込み 3.5kg、これにカメラ・ガイド機材を載せた実搭載は 5〜6kg 程度になります。一般的に天体写真用途では赤道儀カタログ最大ペイロードの 50% 程度が実用上限とされるため、カタログ値 10kg 級以上を目安に選んでください。波動歯車減速機を採用した小型機(ZWO AM3/AM5N 等)と相性が良く、ベランダ運用と遠征運用の両立が現実的です。

Q4. フルフレーム冷却 CMOS と APS-C 冷却 CMOS、どちらを合わせるべきですか?

A. SQA70 の 44mm イメージサークルを 100% 活用したいなら ZWO ASI2400MC Pro 等のフルフレーム機。一方、はじめての 1 台としては APS-C 機(ASI2600MC AIR/ASI2600MC Pro/ASI533MC Pro 等)の方が「コーナーの星像を一切気にしなくてよい余裕」が大きく、扱いやすさが勝ります。Sharpstar 公式のサンプル画像クレジットでも ASI2600MC AIR・ASI533MC Pro が紹介されています。

Q5. フィルターは取り付けられますか?

A. 取り付けられます。同梱の M48 後端アダプタは M48×0.75 のフィルター内ネジを備えており、市販の 2 インチネジ込みフィルター(Hα・OIII・Duo Band・UV/IR カット等)を「アダプタの中に直接ねじ込む」運用が可能です。撮影中にフィルターを切り替えたい場合は、M54 フィルタードロワー(Askar 純正・ZWO FD-M54 等)を後端に挟む構成が標準です。

Q6. 電動フォーカサー(EAF)は付けられますか?

A. SQA70 の 2.5 インチ デュアルスピード ラックアンドピニオン フォーカサーは、市販の電動フォーカサー(ZWO EAF/EAF Pro/Astroasis Oasis Focuser 等)と組み合わせて運用できます。ただし「SQA70 専用」のブラケットがどの製品に付属するかは製品ごとに異なるため、ご購入前に「SQA70 互換」が明記されているかを必ず確認してください。SQA70 自体にはフォーカサー両側+ハンドル上面の合計 3 箇所のマルチファインダーベースがあり、EAF とガイドスコープを分解せず同居できます。

Q7. SQA55/SQA85 と比べて SQA70 を選ぶ理由は?

A. 焦点距離の選択が最大の理由です。SQA55(264mm)はミルキーウェイ全体像や巨大な散光星雲(北アメリカ星雲+ペリカン星雲を一発)向き。SQA85(408mm)は中型銀河・球状星団に踏み込める焦点距離。SQA70(336mm)はその中間で、アンドロメダ銀河 M31 をちょうど画面いっぱいに収められる「広視野ディープスカイの王道焦点距離」です。重量も SQA55 比でフルフレーム時の安定感が増し、SQA85 比では運搬性・赤道儀負荷ともに軽い、というバランス機です。

Q8. 鏡筒のメンテナンスや保証はどうなっていますか?

A. 弊社(天体ショップ)でご購入いただいた SQA70 鏡筒には、弊社独自の初期不良 60 日保証+3 年保証を付帯しています。詳細条件は商品ページの保証規約をご確認ください。光学系のメンテナンスについては Sharpstar Optics 公式マニュアル(SQA70 User's Manual、PDF 804.8KB、更新 2025-03-11)が公開されています。

出典: 弊社 SQA70 商品ページ(保証)/Sharpstar Optics「SQA70 User's Manual」DL ページ

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最終更新: 2026-06-25/執筆: 天体ショップ スタッフ/記事内のすべての技術情報は Sharpstar Optics(Askar 製造元)公式製品ページ・Petzval lens に関する公開資料・Celestron 公式 Knowledge Base に基づいて記載しています。弊社内部統計や実績数値は記載していません。一次情報で裏取りできない項目は削除してあります。